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高校野球。「1週間500球以内」が特別規則に。春の甲子園でモヤモヤ。1回戦最後の試合に登場するチームに不利。21世紀枠同士が対戦するようにしては?

高校野球でこれまで試行されてきた「1週間500球以内」の投球制限。今年から特別規則として正式に行われるようになった。球数制限については、私は賛成だ。一方で選抜高校野球ではモヤモヤが残る。1回戦最後の試合に登場する学校にとっては日程的に不利なのだ。これを解決するのは。21世紀枠の2校を最後の試合で対戦させるのはどうだろうか。

春の甲子園は例年32校で行われる。1回戦は16試合。初日から1日3試合行われるペース。この場合、最後の試合が行われるのは大会6日目の第1試合だ。2回戦以降、試合間隔が詰まっていくので、ここで対戦する2校にとって勝ち上がるには日程的に厳しい。

2021年には優勝候補にもなっていた中京大中京がこの不利を被った。エースの畔柳亨丞(くろやなぎ・きょうすけ)投手が初戦から131球、110球、138球と投げた。準決勝では「500球制限」のため、121球しか投げられない状況となった。

畔柳投手は結局、準決勝でベンチスタートとなり、リリーフ登板はしたもののチームは敗れた。

大会6日目の初戦問題。これについて、21世紀枠で出場する2校同士が対戦するのはどうだろうか。

21世紀枠は野球をするのに困難な環境を克服したチームに出場キップが与えられる。各都道府県の大会で出場数を基準に8強または16強以上に勝ち上がったチームが対象となる。

ただ都道府県大会、さらには各地区大会でしのぎを削った一般枠の出場チームに比べると、戦力は明らかに劣る。

2017年には岐阜県の多治見高が強豪の報徳学園(兵庫)と対戦し、0-21で大敗したケースもある。

戦力的に劣る21世紀枠のチームへ観客から「判官びいき」の声援が送られる。そうなると対戦校にとっては「アウェー」状態だ。

21世紀枠自体に、私は賛成だ。ただ対戦するチームがやりにくく感じるのは気の毒だ。それならば、1回戦最後の試合として、21世紀枠で出場する2校が対戦するようにすれば良いのではないか。

21世紀枠がこれまで決勝まで勝ち上がったことはない。過去の戦績を考慮して、1回戦最後の試合に2チームを自動的に組み込んでも問題ないのではないだろうか。

高校サッカーの全国選手権大会では、開幕試合で東京代表が戦うことになっている。開幕試合は東京の国立競技場で行われるので、地元校が試合をする方が盛り上がるという意図があるのだろう。

それならば、春の甲子園でも、21世紀枠同士の対戦をあらかじめ1回戦最後にもっていっても問題ないのではないか。

第97回選抜高校野球の出場校が24日に決まる。21世紀枠2校はどこになるのか。「1週間500球以内」の特別規則とともに考えてみたいと思う。

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