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センバツ決勝は東海大相模対明豊。負けたチームはエースに異変。投手起用が頂上決戦のポイントに。高校野球の話
センバツ高校野球は準決勝があり、東海大相模(神奈川)と明豊(大分)が決勝にコマを進めた。負けたチームのエースに異変が起きていたことが分かった。
第1試合では、東海大相模が天理(奈良)を2-0で下して勝ち上がった。
天理はエースの達孝太投手(3年)の出番がなかった。準々決勝の仙台育英(宮城)後に、左脇腹に張りが出たという。大事を取っての登板回避だった。
控えの仲川一平投手(3年)が先発し8回1失点と奮闘したが、味方打線の援護を得られなかった。
第2試合では、明豊が優勝候補にも挙げられていた中京大中京(愛知)を5-4で振り切り、初の決勝進出を決めた。
球数制限があり、「121球」しか投げられない中京エースの畔柳亨丞(くろやなぎ・きょうすけ)投手(3年)。この日は先発マウンドに立たず、リリーフ待機。先発投手がつかまった4回から登板した。
しかし、6回裏の攻撃で代打を送られた。打者7人から5個の三振を奪い、31球を投じてのパーフェクトピッチング。特に6回は3者連続三振の圧巻の投球だった。しかし、ベンチに戻ると、「右腕に力が入らなくなった」といい、監督に申告して、代打が出たようだ。
達投手、畔柳投手ともに力投型の投手。疲労が蓄積していたのだろう。2人共に、今大会で見事な投球を見せてくれた。夏までには、まだ時間がある。体調を整えて、またマウンドに戻ってほしい。
一方の勝った2校は、継投を駆使している。東海大相模は1、2回戦で控えの石川永稀投手(3年)、求航太郎投手(2年)がそれぞれ先発して、エースの石田隼都投手(3年)がリリーフ。準々決勝以降、石田投手が先発完投している。
明豊にいたっては、全試合継投。エースの京本真投手(3年)、太田虎次朗投手(3年)、財原光優投手(3年)の「三本の矢」と言っていいだろう。特に準々決勝の智弁学園戦(奈良)では、それぞれ3イニングずつ投げる展開だった。
決勝では、東海大相模の石田投手が3試合連続して先発マウンドに上がるのか、明豊は今大会無失策の守備陣が3投手を盛り立てられるか。
決勝は4月1日12時半から。2年ぶりの甲子園の王者は、どちらになるのか?プレーボールが待ちきれない。