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『くたくたの詩』

くたくたになるまでねた
枕も毛布もくたくた
部屋の空気もくたくた
デニムと革ジャンはくたくた
贅沢でキレのあるくたくただった
怠惰と堕落の贅沢な時間を
インドのマハラジャみたいに謳歌した
布団のなかでグミを食べて
布団のなかで詩を書いた
くたくたになるまでの贅沢をした
苦い睡眠薬を2錠噛むと
カップに珈琲をドリップして飲んだ
明日のためにくたくたの残り香を絶えず残したい傷病者の
くたくたの私の神経がそうさせた
私はくたくたの朝をむかえた
本邦でいちばんの贅沢な一夜だった
私はくたくたで機嫌がいい
くたくたの心象風景の実験台に私がなったんですから
私はくたくたの心象風景をみた
古めかしいくたくたの詩がうまれた
古代詩か誇大詩か


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