「アートは社会を変えるか」だけではなく「我々が起こすアートイノベーションで世界を変えるんだ」という強い気持ちを共有できて幸せだった件。ーNAOKO TOSA展イベントに参加してきましたー
アートは社会を変えるかではなく、我々は世界を変えるアートイノベーションの現場にいるのだ!
今週はNAOKO TOSAさんの展覧会のイベントに参加(2回目)。
初日の茂山 逸平さんの回。素晴らしい時間を過ごすことができました。ああ、私、古典芸能が好きです。。
そして今回は元Google Japan名誉会長の村上 憲郎先生とのトーク。
ものすごく楽しみにしていました。なぜなら、村上先生も土佐先生も研究者として、教育者としてとても自由でしかも尊敬できる行動をされているから。お二人が語るアートイノベーション、一体どんなお話が聞けるのか、その未来に行くまでの話でどんな逸話が聞けるのか、本当に楽しみでワクワクしながら待ちました。
もちろん、ファッションは「Sound of IKEBAMA」です!(私も着てたのに写真撮るの忘れた😅)
本日も3部構成。1部、3部がファッションショー。2部がトークという形式でした。ファッションショーを拝見するのは2回目でしたが自分も同じ「Sound of IKEBANA」の服を着てると全然感じ方が違いますね。
そして待望のトークが始まりました。
今回は土佐先生から村上先生へ簡単なレジュメがあり、こちらをテーマとして飛び合いながらのトークとなりました。せっかくなので、こちらを基に私信メモなども併記して記録に残したいと思います。
1) 村上さんへ Sound of Ikebana Fashionへのインタビュー
先駆者が先駆者に尋ねるって尋ねられた方が答えにくいんだなって思いました。「土佐先生は常に変わっておられるので」という村上先生の返答からお二人の交流の歴史になり、その流れでYoutubeとGoogleの歴史の話につながったのは面白かった。。息子さんは「??」って顔をしてましたが昔のブラウザの話とか、インターネット老人会としては思わず語ってしまいますよね。
2) 京都大学防災研究所アートイノベーション産学共同部門の説明
先日、土佐先生の新しい研究室に伺った際に「今、防災研にいるのよ!」と
伺い思わず目が点に。「土佐先生と防災??」
でもお話を聞くとなるほどって思うんですよね。所属の経緯等は大学ならではの喧々諤々があるので割愛。ここでぜひ書き残しておきたいのはこの点。
この「災害から逃げない」という行動には(自然災害には逆らっても無駄、飲み込まれろ的な)日本人特有の神学的思考も影響されてるのだろうけど、確かに防災と心って密接な関係がありそうと改めて認識。これは災害大国である日本ではとても重要な分野ではないか?と改めて感じました。
3) Google的イノベーションの考え方から村上さんが学んだことは?
常に時代を常識を打破してきたGoogle。日本でGoogleの代表として活動してきた村上先生は(笑顔でお話しておられましたが)実際は活動に関して本当にご苦労が多かっただろうなと私でも容易に想像できます。変化を嫌う日本的思考、体質、そして変化を阻止する様々な壁。大変だっただろうな。。
ちなみに私はKLで生活した約4年半、いわゆる日本式の日本気質的企業の方との交流がほぼなかったんです。美術関係の方、子供の同級生では日本人の方はほぼいなかった。そして関わらせて頂いた日本人の方も駐在の方はほぼいらっしゃらず、ほとんどが起業人、または現地採用の方でした。
なので本帰国してまだ1ヶ月も経っていないので、いわゆる日本企業の方に遭遇すると、凄まじい文化の違いに正直動揺してしまうほどに驚きがあります。このような日式はこれから衰退の方向に行く(衰退してもらわなきゃ困りますというのが本音です)わけですが、それまでにどれだけの若者が失望するのだろう?と思うととても悲しくなります。
技術だけではなく、すべての層のマインドも変わらなくてはいけません。
4) アートとイノベーションは似ているか?
イノベーションとはそもそもどういう意味か。辞書で調べると「技術革新」という和訳は使われているようです。
英語で引くとこんな感じ。
something new or different introduced:
新しいもの、異なるものが導入される様
the act of innovating; introduction of new things or methods.
革新する行為;新しい物事や方法の導入
つまり、新しいものが取り入れられるってことを定義してる様ですね。innovation には「新しい」という要素が強そうです。でもArtって別に新しいだけじゃないですよね。かつては日本の師範学校では学芸学部というのがあって学びには常に芸術分野が並走していたそうです。でもその後の改革で芸術は切り離されてしまった。その後の日本の教育に関しての創造性の衰退は。。。(涙でキーボードがかすみますね😭)。
5)アートイノベーションの事業の壁を突破する方法とは?
お二人の対談の中で印象的だったのは「日本の教育の変化の重要性」でした。かつての先生が多くの生徒に一方通行で教える体制から、子供が自ら学びとっていく形に変えていかないといけないと。
でも日本の現状では日本式の受験システムが、旧式の学びの形に引き摺り込んでしまうと。そこで今までの学びの形が旧式に戻されてしまうと。
ここは本当に難しいところです。土佐先生の「今の若い人には空自信でもいいから、自信を持ってほしい」という言葉がとても印象的でした。
事業でも、教育でも、壁を突破するにはまず自信が必要。ここなんでしょうね。
6) デジタルが社会を変えるように、 アートは社会を変えるか?
お二人のお話を拝聴していると「社会を変えるかどうかは若い人たちにどれだけ希望を持って学びの場を与えるか」が重要なのでは?という思いが確信に近づいた感がありました。
8歳から16歳までインターナショナルスクールに通い、満足いく成績を経てで8月に本帰国をして、今、とても恵まれた環境にいる私たち。学びの扉が多く開いてるという実感を改めて感じ、社会を変えるか?ではなく自分達が社会を変えていくのだ、自分達でブルーオーシャンを作るのだ!と改めて決意を確信致しました。
村上先生とは講演終了後にお話の機会を頂き、本にサインも頂きました。
息子さんが読んでいた本は2冊。
英語学習法に関しては、息子さんが実践していた方法が間違ってなかった!このまま行くぜ!と自信を与えてくれました。量子コンピューティングの本は、息子さんは超面白い!と話してくれましたが、私、わかるかな。。
でも、本日の対談を拝聴して「私も挑戦したいぞ!」と闘志を頂いた感があります、頑張って読んでみたいと思います。
本日は素晴らしい学びの時間を本当にありがとうございました。