太田青磁の日記

There's no 'if' in life… こんにちは、短歌人の太田青磁です。1975年生まれ短歌アンソロジー「真砂集」発行人。「ジセダイタンカ」2016年1月号掲載。 12月3日東京生まれ、左利き。どうぞよろしくお願いいたします。 メインはツイッター(@seijiota)

太田青磁の日記

There's no 'if' in life… こんにちは、短歌人の太田青磁です。1975年生まれ短歌アンソロジー「真砂集」発行人。「ジセダイタンカ」2016年1月号掲載。 12月3日東京生まれ、左利き。どうぞよろしくお願いいたします。 メインはツイッター(@seijiota)

マガジン

  • 作品

    主に短歌人に発表した作品をまとめています。

  • 短歌人の誌面より

    誌面に掲載された短歌人の方々の歌を紹介します。

  • ADHDが観た「大豆田とわ子と三人の元夫」①

    第1回。いきなり元夫三人と続けて逢うことになった大豆田とわ子。母の埋葬、社長に就任したプレッシャーに負けじと部下の設計のやり直しやフォローなどが重なって、朦朧とした状態で穴に落ちるとわ子。そこに現れる、最初の元夫、田中八作が助けてくれる。

  • とあるADHDが観た「大豆田とわ子と三人の元夫」①

    社会における共同体とは何か。惜しみなく注がれる人間への愛とユーモアで次々と発生する多くの試練を乗りこえていく出演者の皆さまの強さと優しさに。私自身発達障害のパニックと繰り返し起きる鬱のヘドロに絡め取られた世の中で、思ったり感じたりしたことをつらつらと書いてまいります。

  • ADHDが観た「大豆田とわ子と三人の元夫」①

    「大豆田とわ子と三人の元夫」について、思ったり、感じたりしたことを書きます。ネタバレは一切考慮しないので、気になる人は華麗にスルーしてください。

最近の記事

  • 固定された記事

ステージのベル

パイプ椅子をたたむ早さを競いおり管弦楽団員なるわれら ばらばらに分解されし打楽器をパズルのようにトラックに積む 合宿に宴会つづく夜更けあり朝のバイオリンわずかにふたり ゲネ・プロはドイツ語 ソワレはフランス語 舞台の幅は尺にてはかる ベルが鳴る ステージ袖の緊張を呼吸ひとつで集中にする オーボエの「ラ」を受け取ったコンマスが無言で示す戦闘準備 主和音がホールを満たす堂々と 前奏曲で始まる夕べ ゆびさきの感覚のみを研ぎすませハイポジションの音をとらえる ぬばた

    • 「夜ノ森」(第二十回髙瀬賞佳作)

      駅名を綴る柳美里のツイートに衝かれるように北へ向かった 土浦のホームに啜る あたたかいうどん できるだけ声をひそめて 港をのぞむプレハブ小屋にかけられた孫請け曾孫請けの家系図 復旧をまたず自粛を決めていた廃炉資料館には入れずに 路地裏の林道をあるく 饐えた土が帰宅困難区域を分かつ 満開の桜は生徒をむかえずに線量計とともにたたずむ 夜ノ森は闇の入口 名のごとく駅舎のみ場違いにかがやいて 路線図でさえ首都圏のまま 震えながら車窓の先の月を見ていた おもむろに鳴るブ

      • 短歌人2022年12月号

        6首掲載されました。平穏な日常を取りもどすために、何とか日々を過ごしています。今後ともよろしくお願いいたします。

        • 身辺雑記(2020年12月20日〜12月26日)

          2020-12-20(日) 休み。免許の更新をしなくてはと思いながら出掛ける気力がない。ここ5年どころか10年以上運転してないし、当面運転しないと思うんだけど、身分証明できなくなるとやっかいなので期限までに対応せねば。年末の試験場はおそらく密なので、これオンラインで受け付けてほしいと強く願う。 2020-12-21(月) テレワーク。人をまとめる人の業務。諸事情により、ふたつの会議システムを立ち上げざるを得ない。Aの音はヘッドホンで聞いて、Bの音はパソコンから出して別々のマ

        • 固定された記事

        ステージのベル

        マガジン

        • 短歌人の誌面より
          13本
        • 作品
          33本
        • ADHDが観た「大豆田とわ子と三人の元夫」①
          0本
        • とあるADHDが観た「大豆田とわ子と三人の元夫」①
          0本
        • ADHDが観た「大豆田とわ子と三人の元夫」①
          0本
        • 身辺雑記
          28本

        記事

          身辺雑記(2020年12月13日〜12月19日)

          2020-12-13(日) さまよえる歌人の会オンラインに参加。新人賞受賞作4編、160首を一気に読む。ついタイトルやモチーフ、連作構成や技法に目が向いてしまうが、一首一首をていねいに読み、作品自体の持つ叙情や作歌意図が過不足なく表現されているかをくみ取ることが短歌を味わう豊かな時間だと気づく。 自分が読めていないのはともかくとして、伝えたいことをしっかりと受け取ろうとしてないんだな、と思う。これは気負っても仕方がないので、いいと思ったらいいと受け取ればいいし、わからないも

          身辺雑記(2020年12月13日〜12月19日)

          身辺雑記(2020年12月6日〜2020年12月12日)

          2020-12-06(日) 休み。昼近くまで寝て、竜王戦をYouTubeで観戦。竹部女流四段のおもしろさは、じわじわと来る。時間の短い女流棋戦では、お昼に鰻重(竹)を頼むと、勝負どころでお腹いっぱいで眠くなるというエピソードがツボに入った。中盤から終盤に掛けて一気に手が進み、豊島竜王が初防衛を決めた。 2020-12-07(月) 出社。伝え方の業務。2日間×2回転、初日。例年と同様の運用で、と丸投げされたものがまわってくる。オンラインでも同じ運用ですか?という声を、心を無に

          身辺雑記(2020年12月6日〜2020年12月12日)

          身辺雑記(2020年11月22日〜11月28日)

          2020-11-22(日) 休み。バラエティ番組などを見ながらだらだらと過ごす。鈴木智彦『ヤクザと原発』と石井光太『遺体』を読む。いいとかわるいとかではなく、現実はこのようなものなのだというのがよく分かる。自分はほんとうに世間知らずで、自分の関心は単なる好奇心に過ぎないのだと叩きのめされる。 2020-11-23(月・祝) 休み。予約が全然取れず、祝日に健康診断。小洒落たオフィスビルのクリニックにて、タブレットを渡されて、これに従って部屋を移動してくださいと言われる。内視鏡

          身辺雑記(2020年11月22日〜11月28日)

          身辺雑記(2020年11月29日〜12月5日)

          2020-11-29(日) 「はちどり」がずっと引っかかっている。14歳の娘を持つ父として進路の相談をされたら偏差値が気になってしまうし、14歳の娘を持つ母の配偶者として、家事や育児を応分に負担しているかと問われればイエスと言えないし、妹が14歳のときに諸々の相談に乗れてたかまったく自信がない。 2020-11-30(月) 当日担当業務と別環境でトラブル発生。障害を把握しながら持ち場を離れられず、精神をドリルで削られる。帰りの乗換駅で財布がないことに気がつく。慌てて帰社した

          身辺雑記(2020年11月29日〜12月5日)

          「柊と南天」第3号

          こんにちは、短歌人の太田青磁です。 塔の1973年から1974年の歌人の皆様が結社内同人誌「柊と南天」を発行されています。創刊号は0号を含め、4回に渡る発行を繰り返しています。 1975年生まれ短歌アンソロジー「真砂集」は、発行に続ける気概がなく1回限りの企画でフォローをしきれずというところがありましたが、同じ結社で同世代がいるということは大きな強みなのかもしれません。 さて、今回は参加者の作品に加え、コスモスの大松達知さんの全号評、互いの一首表に加え、全くの同世代197

          「柊と南天」第3号

          イルカがとぶ/イルカは跳んだ

          イルカがとぶイルカがおちる何も言ってないのにきみが「ん?」と振り向く 初谷むい(2018)『花は泡、そこにいたって会いたいよ』(書肆侃侃房) 跳びたくてイルカは跳んだと思つてた遠い夏の日の水族館 橋場悦子(2020)『静電気』(本阿弥書店) イルカの歌である。初谷さんの歌については、穂村弘さんが「ねむらない樹」創刊号の巻頭エッセイとして取り上げている。 この特別感はなんだろう。ほとんど何も起きていないのに、あまりにも眩しい。我々は自らの生がかけがいの〈今〉の連続だと頭で

          イルカがとぶ/イルカは跳んだ

          荻原裕幸『リリカル・アンドロイド』

          式場を出て気疲れの首かたむけて本音のやうな骨の音を聴く 嫌なだけだと認めずそれを間違ひと言ふ人がゐて春の区役所 春が軋んでどうしようもないゆふぐれを逃れて平和園の炒飯 棚や椅子や把手のねぢを締めながら白露わたしのゆるみに気づく 他意のないしぐさに他意がめざめゆく不安な冬の淵にてふたり 喪主と死者のやうにひとりが饒舌でひとりが沈黙して寒の雨 嫌だなあとやけに泡だつこゑが出て自らそれが嘘だと気づく 香車の駒のうらは杏としるされてこの夕暮をくりかへし鳴る 同じ本なのに二度目はテキス

          荻原裕幸『リリカル・アンドロイド』

          この鍵はいつ渡されていつ失くすのか

          おねがいねって渡されているこの鍵をわたしは失くしてしまう気がする /東直子『春原さんのリコーダー』 花山周子「日々のクオリア」2019年8月9日 先日、生沼さんと花山さんの日々のクオリアの完走お疲れさま会に参加した。 実は、昨年はお二人の連載を心待ちにしていたものの、実際は読めていない時期が長くて、若干ためらいながら顔を出した。いざ参加してみると、心配することは何もなかったし、自分なりのペースで短歌を楽しんでいけばいいのだという気持ちになった。 さて、冒頭にあげた

          この鍵はいつ渡されていつ失くすのか

          SLAM DUNKの好きなシーン(1)

          #97 マグレだとしても 彩子:桜木花道よくやったわよ!! ダンク決めた気分は!? 桜木:アヤコさん… イヤ… 夢中で… 彩子:あれ? 桜木:………… 心臓の音がきこえる… #109 ACCIDENT 赤木:骨が折れてもいい… 歩けなくなってもいい…!! やっとつかんだチャンスなんだ…!! 彩子:先輩…… 桜木:打倒海南!! #113 UNSTOPPABLE 宮城:1年にしちゃスゲエ奴だとは思っていたが…これほどとは…!! 三井:普段はクソ生意気でにくたらしくて

          SLAM DUNKの好きなシーン(1)

          身辺雑記(2019年12月29日〜2020年1月4日)

          2019-12-29(日) 楽しいことがあった日の翌朝が、楽しい気分でいられるか、ひどく落ち込んでしまうか、のどちらかなんだけど今回は楽しい気分のままでいられた。 カウンセリングを受けて、どんな状態だったら、安心して仕事ができるのかについて話を聞いてもらう。自分の仕事をやるのと、仕事に必要な知識を習得するのと、職場の環境を変えようとするのを同時にやろうとしたら何もできなくなるのは当たり前だと気がつく。外部の環境を急に変えるのはむずかしいし、できることをやるしかないし、今で

          身辺雑記(2019年12月29日〜2020年1月4日)

          花水木の道の長さ(土岐友浩「リアリティの重心」を読んで)

          花水木の道があれより長くても短くても愛を告げられなかった /吉川宏志『青蝉』 土岐友浩さんが書いているコラム「ハヤブサが守る家から」に、この歌の解釈が世代によって分かれている。という興味深い論をよんだ。 リアリティの重心(月のコラム「ハヤブサが守る家」/砂子屋書房ウェブサイト) コラムで紹介されていた東さんの鑑賞を読んで、この歌のリアリティに深く納得したのは、私もまったく同感で、あらためて主体の気持ちの繊細な揺れが伝わってきた。 「告げられなかった」という否定を用

          花水木の道の長さ(土岐友浩「リアリティの重心」を読んで)

          身辺雑記(2019年12月1日〜12月8日)

          12月1日(日) 気がつくと12月。あああ、あああ、という気分。 先週は仕事が忙しかったので、足裏マッサージに行く。疲れているなあ、と実感する。 やりたいこととできていることのギャップが大きくて、焦燥感が強い。 12月2日(月) 月のアタマは事務作業に追われてしまうのだけど、もろもろ段取りをつけたり、お礼をしたり、あいさつをしているとそれだけで夕方になってしまう。 伊東屋に行き、パソコン用のケースとクリアファイルを買う。必要なものを探し回る時間がものすごく多いので、き

          身辺雑記(2019年12月1日〜12月8日)