「頭の中にギャルを飼うと良い。」

　突然、妻がそんなことを言い出しました。
　それは土曜日の昼下がり。

　「ギャル？」

　私は戸惑います。
　黒ギャルでしょうか。白ギャルでしょうか。若かりし頃に想いを馳せます。私はどちらかというと白ギャルの方が好みでした。

　ギャルの解説は専門書に譲るとして、いったいどういうことかと訊いてみたところ、頭の中にひとりくらいギャルがいた方が、つらいことがあったときに戦いやすい、という答えが返ってきました。「軍曹」で「はがねタイプ」な妻は、サイヤ人と錯覚するほどの戦闘民族だったようです。

　イヤなことがあっても、

「マジありえないんだけどー！」

と笑い飛ばし、

　苦手な人に何か言われても、

「ちょーウケるー！」

とウケ流す。

　たしかに言われてみると、ギャルほど強靭な精神を有し、共感性が高く、情に厚い存在は中々いないような気がしてきます。

頭の中にギャルを飼うと良い。
それは君の心を守ることになる。

妻語録「わたしの人生論」より抜粋

　ちょっと意味わかんないと思いながらも、どんなギャルを飼おうかと想像する私がいました。

　もしギャルまたは元ギャル・コギャルの方がいらっしゃいましたら、是非お話を伺いたいものです。

　拙文に最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました。願わくは、貴方の脳内にも強靭なギャルが出現し、あらゆる困難を笑い飛ばせますように。

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