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クラゲと納豆アレルギーの話

 クラゲに刺されるとヒリヒリ痛みます。ふわふわしていて有毒なのは自分自身を守るため。
 納豆を食べて半日後、なんだか身体がかゆくなって、湿疹が出たり気持ち悪くなったり…。

 一見すると無関係なエピソードですが、アレルギーを診るドクターやサーファー界隈では有名な話かもしれません。

 クラゲに刺された人が納豆アレルギーになるかもしれないという説です。これはかなり信憑性があって、少し調べるだけで複数の文献がヒットします。

 理論的には「ポリガンマグルタミン酸(poly γ-glutamic acid: PGA」に対するアレルギーが成立すると説明されます。PGAは納豆が発酵する過程で生成される物質ですが、クラゲの触覚が対象に触れたときにもPGA生成され、浸透圧差を利用して毒針を刺すことが知られています。

 ヒトは皮膚から侵入した物質に対してアレルギー反応が起こりやすい傾向にありますから、このとき侵入したPGAに対してアレルギーが記憶されてしまうと、納豆を食べたときにもアレルギー反応が起きてしまうという次第です。

 遅発性アナフィラキシー(数時間〜半日後に全身症状が出現する)の病型をとることが多いため、ピンポイントで疑わなければ診断の難しいアレルギーといえましょう。

 クラゲに刺されて、納豆アレルギーになる…

 

 世の中には一見すると無関係なように思われて、実は相関関係や因果関係になっているようなことが散見されます。

 漂うクラゲは美しいものですが、近付き過ぎて刺されないように気をつけて参りましょう。


 拙文に最後までお付き合い頂き、誠にありがとうございました。願わくは、ちょっとした雑学が貴方の生活に訪れることで、窓の外の日常風景に気が向きますように。


#週末プロジェクト #日常を続けることの大切さ
#エッセイ #水族館が好き #くらげは見るのも食べるのも好き #食べるのは食用に限る
#最近の学び #ごく稀に遭遇する納豆アレルギー
#クラゲに刺されたことは数回ありますが納豆アレルギーにはなりませんでした #アレルギーつらいですよね #私も幾つかヤッバイのあります

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渡邊惺仁
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