何処までも遠く澄む空に青の果てを見た
その瞬間、肩の力が抜けました。強張っていた筋肉がふわりと弛み、灰色の視界が色彩を取り戻します。青の向こう側に集中するほどに、無限の三原色が世界を染めていくのを感じました。
木の幹は茶色。いいえ、そこにもあらゆる色彩があります。昇る日の光の移動に応ずるように、植物の表情は刻々と変化します。無機質に見えるアスファルトにも、その日その時の質感があることを知りました。それは心の現し身。主観的世界の有り様は、全ての可能性を提示します。
私は何と戦っていたのでしょうか。
そ