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マーマレード 《詩》

「マーマレード」

薔薇の模様の透かし彫りのカーテン

揺れた気がした 閉ざされた窓

きっと気のせいだ

明かりの灯って無いシャンデリア

それは何処か悲しみに似ていた

夜の翼が見えない糸を作り

その細い無数の糸が
僕を縛り付けていた


此処はいったい何処なんだろう 

独り呟いた

忘れなさい 誰かがそう答えた

確かに聴き覚えのある女の声だった


ホットウィスキーに
スプーンですくった

マーマレードを溶かした


心の無い優しさが通り過ぎる

酔いに任せた深い眠りを望んでいた

何も考えられない様な

暴力的な眠りを

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