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【詩】呼吸

おかしくなったメトロノームみたいな呼吸が
いつまで経っても戻らなくて
息の吸い方も
吐き方も
みんな忘れてしまった。

ただ膝を抱えて泣いていた。

いつの間にか眠ってて
不意に目が覚めた。
目覚めたくなかった。
まだ夜の中にいた。

———

夜空に穴を開けたような
満月があった。

湧き出る光を
深く深く吸い込むと
あちこちの傷がシクシクと痛んで
胸の奥が重たくなった。 

———

空気に満ちたこの世界は
ひどく息が詰まる。

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