Q. 知らないところで子どもが有害なサイトを見ていないか不安です。端末の履歴をチェックすれば、閲覧したサイトなどを全て確認できるのでしょうか?
こんにちは!セキュスタ 子ども安全情報局です。
私たちは、セキュリティ学習教材「セキュスタ」を開発した情報リテラシー・情報セキュリティを専門とする先生方と共に、保護者の方々向けに、子どもの安心・安全情報に関わる様々なトピックを配信しています。
トピックの詳しい内容はこちらをご覧ください。
子どものインターネットやSNSなどの利用に関する保護者のお悩みに、専門家の先生方が回答する「教えて先生!」に寄せられたご相談の中から、今回はこちらのご質問にお答えいたします。
A:以前の質問でもお答えしましたとおり、インターネットに掲載されている情報は、基本的に「特定の機関」などによる検閲を受けたものではなく、内容に関してもさまざまなものが存在しています。
世界中につながっているインターネットですから、日本の法律とは異なる、他の国の法律や考え方にもとづいた、多様な情報が掲載されていると言っていいでしょう。もちろん、違法な情報はさまざまな過程を経て掲載されなくなりますが、残念ながらそれにも限度があります。
SNSを通じた闇バイトや性被害など、インターネットが用いられることで結果的に犯罪行為が行われる様を報道などで目にすると、「自分の子どものインターネットの利用状況は大丈夫なのか?」「自由に使わせるのは危険だから、すべて監視をしていく方が良いのではないか?」と不安に思ってしまう……そんなお気持ちは、よく理解できます。
今回のご質問は、お子さんが利用されている端末のブラウザ利用や、YouTubeなどの利用履歴をチェックするというお話だと解釈して解説します。
インターネットでどのようなサイトを見るか、どのような動画を視聴しているか、という情報は、個人の趣味や嗜好・考え方などが反映されますので、「他者に知られたくない情報」に該当するケースも多いでしょう。
このような自分自身にとって「他者に知られたくない情報」は、一般的に「プライバシー」に該当するものとして考えられます。
そして、プライバシーに関する情報をやりとりする際は、たとえそれが親子間であっても慎重に取り扱うというのが、非常に重要な考え方です。
特に、中学生・高校生など思春期に入ったお子さんの場合、保護者からの一方的なプライバシー侵害は、保護者が自分自身を信頼してくれていないと捉えられてしまい、保護者に対する信頼感・敬意などを低下させてしまう恐れがあります。
そこで、履歴チェックをする際は「年齢問わず、お子さんに履歴を確認することがある旨を伝え、納得して了承してもらう」ということを必ず行うようにしてください。お子さんの年齢によっては嫌がる場合もあると思いますが、次の3つのポイントを丁寧に説明することで、理解を促すと良いでしょう。
以上の点をきちんと説明しながら、履歴チェックの頻度などについても話し合い、お子さんが「監視ではなく、自分の安全のために確認しているのだ」と納得することが大切です。
上記を踏まえたうえで、履歴チェックの具体的なやり方についてご説明します。
それ以外には、各携帯電話事業者が提供している無料のフィルタリングサービスもおすすめです。代表的なものは、以下のとおりです。
・【docomo】あんしんフィルターfor docomo
・【au】あんしんフィルターfor au
・【SoftBank】あんしんフィルターfor SoftBank
・【LINEMO】あんしんフィルターfor LINEMO
・【J:COM】あんしんフィルターfor J:COM
・【Y!Mobile】あんしんフィルターfor Y!Mobile
・【UQMobile】あんしんフィルターfor UQMobile
これらは、各携帯電話事業者が提供しているもので、子どもの端末にアプリをインストールしておくことで、保護者側の端末でその内容を管理できるというものになります。
事業者によって微妙にサービスが異なりますが、どのようなサイトを見ているのかを詳細に確認できる事業者もあるようなので、そのような事業者のサービスを利用するのも良い方法です。
また、携帯電話事業者が提供しているサービスなので、導入時にわからないことがある場合、携帯ショップで相談が可能な点など、サポート体制も安心できるというのが強みではないかと思います。
なお、楽天モバイルでは、フィルタリングサービスの提供企業として有名なデジタルアーツの「iフィルター」が利用できます。有料ではありますが、安全面に関して信頼度の高いサービスであると言えるでしょう。
・iフィルターの詳細
もちろん、これらのアプリも保護者が勝手に操作するのではなく、お子さんに利用目的をきちんと話しておくことが大切です。
お子さんにも基本的人権があります。保護者の不安はとてもよくわかりますが、干渉しすぎることなく、寄り添う姿勢を忘れないように快適なインターネットライフを送りましょう。
いかがでしたか?このnoteでは、今後も「教えて先生!」にお寄せいただいたご質問に専門家の先生方が回答した記事をご紹介していきます。
ふと思った疑問や質問にもお答えいたしますので、どうぞお気軽にご質問ください。
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