弟、失踪したってよPart2
引っ越し作業、仕事、引っ越し作業…と毎日24時間じゃ足りないくらい忙しくて、猫の手も借りたいけど、皆忙しいのだ、お手伝いはお願いできない。
そんな毎日必死に生きてる中で、休日の昼にスマホが震えた
半年に一度、あるかないか程度の電話しかしてこない母からだった。
こういう時は
だいたい良くない事が起こる。
なんていうか、クッソ忙しい中でようやく得られた休日のタイミングで問題ごとを抱えてくるのだ
「休ませねぇよ?」ってトリオの我が家がツッコんでくる。
なるのをやめないスマホの通話ボタンをタップする
「もしもし?引っ越しの粗大ゴミばらせた?」
「あーあとちょっとだね」
「そうか、がんばれ!あ、それから、さっきお嫁さんの実家から電話があって弟が失踪したそうです」
「なんて?」
弟、2回目のLOST
話を聞いたら前回とまるっきり状況も理由も同じで正直「私、LOOPしてる?」って二次元に脳みそが飛んでいくところだった。
ループしてやり直せるの?否、まどマギだってやり直すの大変なんだ、そうそう人はやり直せない。
「だからなんだよ」
つい心の声が漏れ出てしまった。
失踪したから何なんだ、私は今引越しと仕事で鬼のように忙しい。
自己都合で失踪した奴のことまで考えられない。
「どうしたらいいと思う?」
前回の一件で母親にキレ散らかした私に母はお伺いを立ててきた。
すでに弟は母を騙くらかして一軒家購入の頭金に1000万、投げ銭アプリの借金返済に300万を支払わせている。
私に言えることはもう関わるな、それだけだ。
けれど母は「どんなに嫌な人でも私が知らないだけでいい面もあるはずなんだ」という
性善説狂信者かよ
私が言ったところで今後も弟や兄のために金を使うだろうし、クズを愛し続けるだろう。
「好きにすれば」
もうのこの一言に尽きる。
何を言っても響かない人間に助言できることなんてない。
バファリンだって半分しか優しくないのに、感情のある私が100%優しくできるわけがない。
私に冷たく言い放たれた事で怖気付いたのか、一瞬言い淀み「わかった」と一言残して電話は切られた。
何がわかったのだろうか
諦めと虚無しか含まれていないあの一言で何が学べたのだろうか…
その後、続報はなく
数ヶ月後、母の携帯の着信履歴に並ぶ弟の名前を見て帰ってきた事を知った。
この親も早く捨てよう…改めて決意した。
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