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心地よさの先にあるもの~いしかわゆき『ADHD会社員、フリーランスになる。〜自分らしく生きるためのお仕事ハック〜』を読んで~
本書にはゆぴさん(いしかわゆきさんのペンネーム)が会社員からフリーランスになるまでの経緯やフリーランスになってから身につけた仕事術が記されています。
「フリーランス」というのは、組織に所属せず個人で仕事を請け負う働き方のことです。
主なメリットとしては、時間や場所に縛られず自身の裁量で仕事を選べることなどが挙げられます。
逆にデメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。少し長いですが、本書から引用させていただきます。
〈会社員を辞めるデメリット〉
・会社に所属していないので、会社の名前が使えなくなる
・有給休暇、社会保険、交通費支給など、会社の福利厚生がなくなる
・快適なオフィスがなくなる
・上司や同僚がいないので孤独になる
・研修がないので成長機会を失う
・会社からの毎月決まったお給料がなくなる
・会社がやってくれていた経理、契約、税金などの対応を自分でやる必要がある
・仕事を取るために営業を自分でやる必要がある
・ネームバリューがないので価値提供できるスキルがないと仕事が得られない
このように、フリーランスは、あらゆるリスクを背負う覚悟がないと務まらないといえます。
それでもこの働き方を続けているのは、ADHDという特性を持つがゆえに会社員には向いていなかったこと、そしてフリーランスでしか叶えられないことがあったからだと彼女はいいます。
書名にもある通り、いしかわさんは発達障害のひとつであるADHD(注意欠如・多動症)を抱えています。会社員時代に失敗を重ねたことで「自分は働くのが向いていないんじゃないか?」と思い悩んでいた時期があったそうです。
社会人コミュニティでフリーランスとして働く人たちと出会ったのをきっかけにある想いが芽生えます。
フリーランス、わたしにもできるんじゃないか。
それから独立に向けた人脈作りや副業をしていきます。自分が理想とする働き方を実現するために行動するゆぴさんのことを改めてすごいと思いました。
今の僕にフリーランスへの転身という考えはありません。
ただ本書を通して、フリーランスのリアルを知れたことは大きな収穫だったと思います。