《37》鉄道業界の事例(阪急阪神ホールディングス㈱)~電車でメッセージ発信~
業界別のSDGs事例紹介。
今回は阪急阪神ホールディングス㈱。
皆さんが一生に一回は乗るであろう阪急・阪神電車を運行している会社です。
同社の取り組みの最大の特徴は何といっても「SDGsトレイン」。
車両の先頭・最後尾を中心に、SDGsをイメージするオリジナルイラストで外観をラッピング。
そして、車内の広告スペース全てを使って、SDGsが掲げる各目標の解説や、同社グループおよび国・自治体・協賛企業などのSDGsに関連した取
り組みを紹介するポスターを掲出し、列車全体でSDGsの達成に向けたメッセージを発信しています。
これによって電車を利用する市民が「毎日SDGsに触れているうちに、いつの間にか興味を持っていた」という状態を作り出しています。
もちろん、外観を飾るだけではなく、車両は最新の省エネ車両を使用するとともに、走行にかかる電力を全て(実質的に100%)再生可能エネルギーで賄っています。
同社はほかにも様々な取り組みを実施しています。
まず、阪神沿線に住む女性がもっと暮らしやすく活躍しやすくなるように応援する「HANSHIN女性応援プロジェクト」。
例えば、自分らしく輝く女性たちに、日々の暮らしや阪神沿線の魅力について語ってもらったり、
家事や育児など日々やらなくてはいけない事が盛りだくさんある中で、その一部をサポートしたり、安心を与えてくれるオススメのサービスを紹介したりしています。
また、グループの社会貢献活動としての「阪急阪神 未来のゆめ・まちプロジェクト」も実施。
これは、「未来にわたり住みたいまち」づくりに向けた活動推進において沿線地域の市民と協働すべく、この考えに賛同する従業員が募金を行い、集まった募金と同額を同社が上乗せして、
同プロジェクトの重点領域である「地域環境づくり」や「次世代の育成」に取り組む阪急阪神沿線の市民団体への助成を行うというものです。
例えば、「NPO法人いけだエコスタッフ」は、食と環境問題啓発のための菜食レストランの運営に助成を受けたことで、
購入する食材を可能な限り地域の野菜・有機農法によるものを選ぶことができ、土壌汚染の減少や地産地消に努めることができました。
このように、同プロジェクトでは14年間で延べ183団体に1億906万円を助成するという実績を残しています。
SDGsは「未来のありたき姿を考える道しるべ」のようなもの。
北近畿エリアにお住まいの皆さんは、もしかしたら電車よりも自動車の方が身近かもしれませんが、
もし出張などで電車を利用する場合はぜひSDGsトレインに乗り、未来に思いを馳せていただけたらと思います。
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