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【エッセイ】アラフォーのおっさんが初めてロン毛にして学んだこと

「髪伸ばしてみようかな」

そう思ったのは、番組制作の中で心の底からすごいなと思える人たちと仕事ができたからでした。
1本のVTRを放送することで、「自ら命を絶ちそうになっている人を支えたい」「業績が落ちている会社を立て直すヒントにしてもらいたい」
そのために、ものすごい取材をおこない心に響くVTRを放送する。

すごい人たちだなと思う一方で、自分も「社会的意義があることがしたい」と思い、とりあえず「髪を伸ばして、小児用カツラに利用するために寄付してみよう」と思い始めました。
きっかけは軽かったですが、やりきる覚悟は持てていました

ただ、「いいことがしたい」というよりも、
知らない世界を見てみたいという好奇心がモチベーションになっていたと思います。

※以下、見聞きした話も入っています。間違っている情報もあるかもしれません。ご了承ください。

実際に寄付した髪です。SDGsにも貢献しました。

髪を伸ばさないとわからない世界が待っていた

約2年間、髪を伸ばし続けるのは正直辛かったです。

髪が長いと傷みが気になるようになるので、リンスの量が増えます。
部屋の隅や排水溝に長い髪が溜まるようになるのは、とても嫌でした。
髪が長い女性は大変なんだな・・・
そんな視点も得ることができました。

ヘアドネーションをするには31センチ以上の長さがないといけません。
31センチでも短い方らしく、半分に折って小児用のカツラに利用します。
大人用のカツラにするにはもっと長い髪が必要になるので、寄付する側も大変です。

何か月かに1度、セットしやすいようにパーマをかけに行っていましたが、絶対に聞かれるのは「なんで髪伸ばしてるんですか?」ということ。
「ちょっと寄付しようと思って・・・」
と言うと決まって「まじっすか、すごいっすね」という反応。
やはり男性が寄付するというのは珍しいみたいです。

また、その中で言われたのが
「どこに送るかはちゃんと調べた方いいですよ。今、毛余りしているそうで、送られてきた毛も、そのままゴミ箱捨てられちゃうらしいですよ。美容師仲間から聞いたんですけど」
ということでした。

寄付といってもカツラ作りはビジネスの世界です。
需要と供給のバランスで成り立っているので、それは仕方がないことでしょう。
ちなみに、髪は和歌山刑務所などで仕分けされたのち、海外でカツラに加工されるようです。

さらに、海外では髪の売り買いがビジネスになっていることも知り、
こうゆう世界があるんだということを知るきっかけにもなりました。

短い毛は、国宝の修理に再利用してもらう

私が寄付したのは、長い毛はカツラにして、短い毛も漆刷毛(うるしばけ)に再利用してくれるところでした。

「漆刷毛」は、漆工芸や国宝の修理などの際に使用される道具で人毛が使われるのですが、9割が中国からの輸入によって成り立っています。

沖縄の首里城再建にも使われるので、様々な意味で役に立つんじゃないかと思いました。

約2年の時間をかけて、ヘアドネーションをやってみましたが、社会貢献度のコスパは正直悪いのかなと思いました。
時間と髪の維持のためのお金がかかるのと、中国から製品として輸入することもできるそうなので、正直日本人がやって意味があるのかわかりませんでした。

本当に社会のために何かをしたいと思うのであれば、大人は寄付などをした方がいいんじゃないかと思ってしまった次第です。

このようなことも髪の毛を伸ばして、寄付してみなければわからないことでした。
とりあえずやってみることから学べることは様々あるので、この経験を活かして、次はもっと人の役に立てるようにできればと思いました。

また、最近は様々な用途に髪の毛が使われているようです。

以下、ヘアドネーションまでにかかったお金です。
調整のためのカットとパーマで以下のようなお金がかかりました。

  • 2023年2月5日 ヘアドネーションカット 4950円

  • 2022年6月21日 カット 4000円

  • 2022年3月19日 パーマ 12650円

  • 2021年12月19日 カット 6050円

  • 2021年10月31日 パーマ 12650円

  • 2021年8月31日 パーマ 12650円

  • 2021年7月10日 カット 6050円

  • 2021年5月22日 カット 6050円

  • 2021年4月18日 カット 6050円

  • 合計 58450円

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