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新年からジャーナルを始めたという人に
新年からジャーナルを始めたけれど、数日経つと何を書いていいのかわからない、という心持ちになったとすれば、銀色夏生さんのつれづれシリーズを開いてみよう。
銀色さんのすごいところは、気取らず、話すように言葉を綴っていて、それが生き生きと躍動しているところだ。素直にストレートに、読む人の心に入ってくる。たとえば次のページは『優雅さとミステリー』から。
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こんな文章は、隙間時間に読むだけで心が和む。そしてジャーナルを書くときにとても参考になる。
銀色さんの文章には擬態語・擬音語がここぞというところで有効に使われていて、それが文章の『生き生き感』を強めている。例えば、キューッとかゴリゴリとか、トボトボ、チラチラなど。それぞれ状況によくあって、「あ、こう言うしかないよなあ」と思う。
銀色さんのワザと下手に描いたとしか思えない(失礼!)手書きのイラストも味があっていい。
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そして、『スーパーマーケットでは人生を考えさせられる』と言うエッセイ集では、金色さんの心の根っこの部分が表れている部分がある。スーパーマーケットで泣き止まない子供をあやす母親について書かれた文章。こんなにシンプルな語法で、こんなに感情や状況を書き出すことができるなんて、感動する。
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その文章力はもちろん見習いたいものだけど、そのモノの見方、感受性について、ここでは強調したい。上手い文章を書くことは比較的容易いけれど、自分だけの感受性という光に照らして、物事を多面的に切り取っていくという作業について、銀色さんの本から学べると思う。
そのどれもが、ちょっと一息つきたい時に手に取る本。そのままずっと読んでしまってすぐに時間が経つのだけれど、これこそ、「つれづれ」の本筋だという気がする。
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