教員向けICT認定資格のすゝめ〈番外編〉【JAET 学校情報化認定】
これまでは、教員個人のICT活用スキルをアップデートを目的として「ICT認定資格のすゝめ」と題した記事を連載してきました。
本日はその番外編です。
実は、ICT認定資格には「学校単位」のものもあるのをご存知でしょうか?
今回の記事では、日本教育工学協会(JAET)が認定している「学校情報化認定」について紹介していきたいと思います。
学校情報化認定とは
日本教育工学協会(JAET)は、教育の情報化の推進を支援するために、総合的に情報化を進めた学校を認定する取組を2014年度から行っています。
具体的には、 「情報化の推進体制」を整え、「教科指導におけるICT活用」や「情報教育」「校務の情報化」に積極的に取り組んで いる学校を「学校情報化優良校」として認定しています。
※JAETの活動の詳細はこちらから↓
これまでに、全国の1,732校もの学校が優良校の認定を受けています。
ただし、認定期間が3年のため、現在認定されている学校は、再認定も含め404校とされています。
都道府県別では、まだ認定されていない地域もありますが、全校認定を推進する自治体も徐々に増えているそうです。(大阪が圧倒的に多いですね!)
※上記リンクから優良校の一覧を確認することができます。
認定の流れ
それでは、認定の流れを簡単に紹介します。
学校情報化優良校として認定されるためには、以下の1〜4の行程を行う必要があります。
1.学校情報化診断システムへのユーザー登録
まずは、以下のリンクから学校情報化診断システムのアカウントを発行しましょう。
ここでは、「学校名」や「全校児童生徒数」「パナソニック教育財団の助成の有無」等を入力していきます。(5分もあればできるはずです)
※パナソニック教育財団については、また別の記事で紹介します。
2.チェックリストによる自己評価
次に、学校情報化支援システムのチェックリストで「教科指導におけるICT活用」「情報教育」「公務の情報化」「情報化の推進体制」の4つの項目に沿って自己評価を行います。
※チェックリストは以下のリンクからダウンロードすることもできます。
自己評価は、
レベル3 : 先進的・発展的な取組が行われている状態」
レベル2 : 学校として十分な取組が行われている状態」
レベル1 : 部分的に取り組まれている状態」
レベル0 : 取組が不十分な状態」の4段階から行います。
自己評価の登録は10回まで可能です。
また、年度の初めと終わりに入力して比較することもできます。
3.学校情報化優良校認定基準のチェック
続いて、評価の結果が以下の基準を満たしているかどうか確認します。
・チェックリストのすべての項目の平均がレベル2以上であるか
・各項目のレベルが1以上であるか(0の項目がないか)
これらの基準を満たしていれば、以下のエビデンスを全て示すことで、学校情報化認定委員会の審査を受けることができます。
ただし、チェックリストでレベル1の項目がある場合には、今後の具体的な対応を記述する必要もあります。
4.エビデンスの入力と認定申請
エビデンス(自己評価の裏付け)として提出が必要な資料は、以下の通りです。
① 学校情報
・普通教室に整備されているICT機器
・校内LAN、学習者用端末の整備状況
・公務支援システム等の整備状況
・ICT支援員の配置状況
② 写真
・教員のICT活用による指導場面
・児童生徒のICT活用による学習場面
③ 資料
・学校全体の情報化の状況について
・情報活用能力(情報モラルを含む)育成の指導計画等
5.審査認定
あとは、学校情報化認定委員会の審査結果を待つのみです!
優良校認定に取り組むメリット
ホームページには、以下のように記載されています。
確かに、診断システムから得られた結果は、情報化を推進していく上での論拠となるため、組織的な取組を行うための追い風にもなりそうですね!
また、優良校を受けた学校からは以下のような声が寄せられているそうです。
個人的には、「認定証を校長室に置いてあるので、来客に紹介して自校のアピールに使える」という声が好きです。(組織への誇りは大切ですよね笑)
それと、お馴染みの優良校ロゴ(Web掲載可能)も認定校へ贈られます。
(この記事のトップがに掲載されているものです)
おわりに
いかがでしたか?
記事を読んで「うちの学校もICTの活用状況がすごいぞ!」や「これを機にICT活用を推進したい!」と思われたた方は、来年度に学校情報化認定を申請されてみてはどうでしょうか?
また、学校情報化優良校には、上位資格として「学校情報化先進校(特に優れた取り組みを行っている学校)」や「学校情報化先進地域(学校情報化優良校が一定以上の割合になった地域)」といった認定資格もあります。
すでに、学校情報化認定を受けていて、より先進的で組織的な取組を行われている場合は、こちらにも挑戦されてみてはどうでしょう?
※ちなみに、先進校への応募は4月から6月頃までとなっています。
この度は、記事を最後まで読んでくださりありがとうございます。
次回に記事も楽しみにして頂けると幸いです。
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