教員向けICT認定資格のすゝめ vol. 3【Flip Certified Educator】
Flip Certified Educatorとは?
「Flip Certified Educator」とは、3種類あるFlipの認定資格のうち、最も初歩的な資格とされています。
このFlip Certified Educatorを取得するとFlipの基本的操作を理解していることの証明になります。
他の教育認定資格と異なり、申請が不必要なため、条件を満たすことで自動でデジタルバッジを獲得する事ができます。
難しい手続きもいりませんので、是非この記事を読んで、Flip Certified Educator挑戦されてみてください。
そもそも「Flip」ってなに?
特徴1(SNSの練習の場)
Flip(旧称:Flipgrid)は Microsoft のアプリの一つです。
自ら撮影した映像や音声を専用のクラスルームにアップし、それをお互いに見合ったり(相互参照)コメントを書き合ったり(相互評価)することができます。
つまり、教育版のSNSといったところです。
このFlipの特徴の一つとして、コミュニティの範囲が限定されていることが挙げられます。
イメージ的には、閉ざされた空間(大人が管理できる空間)でのSNSといった感じです。
具体的には、通常のSNSは、情報を発信すると、それが全世界へと発信されることが一般的です。
それに対して、Flipの場合は、教師が作成したクラスルームやトピックの中で生徒が情報の発信を行います。
そのため、授業と相性が非常に良く、SNSをより善く活用するための練習の場としても非常に効果的です。
特徴2(感覚的な操作)
Flipの操作では、タイピングをする場面がほとんどありません。
それなのに、一つのアプリで撮影、投稿、視聴、共有まで行うことができるのです。
このような理由からFlipは、学校種や学年を問わずに活用する事ができるアプリと言われています。(幼稚園生でも使えます。だって、私の子供が使ってるから)
しかも、ブラウザ上で使用する事ができるため、生徒の端末にダウンロードするも必要ありません。
さらに、MicrosoftやGoogleのアカウントと紐づけることができるので、細かな設定が必要ないのも大きな利点です。
にも関わらず、無料!!!!(さすがMicrosoft・・・)
まさに、1人1台端末を活用して実践を行う上でぴったりのアプリと言えます。
特徴3(拡張現実【AR】動画のQRコード化)
生徒が作成した動画は、簡単にQRコード化する事もできます。
面白いのは、その動画をAR(拡張現実)動画にする事ができる点です。(AR動画の作成方法は、別の記事で紹介したいと思います。)
私は、生徒が作成した作品の隅に、このQRコードを添付したりしています。
例えば、夏休みの自由研究レポートを展示する際、レポートの横に生徒が作成した動画のQRコードを添付しておくのです。
他の生徒や保護者がそのQRコードを端末で読み取ると、本人がそのレポートに込めた思いを説明をしている動画が流れるといった感じです。
しかもそれが、ARとして目の前に現れるなら更にワクワクしませんか?
Flipによる動画のQRコード化は、美術や図画工作だけでなく、国語の作文や理科の実験レポートなど、アイディア次第で活用の可能性はまさに無限大だと言えます。
認定方法
1.「Flip Certified」グループに参加する
さて、前置きが長くなりましたが、Flip Certified Educatorになる方法を紹介します。
まずは、以下のリンクから「Flip Certified」(認定教育者グループ)に参加してください。
スマホの方は、以下のQRコードからどうぞ。
2.Educator プロフィールを完成させる
上記のリンクをクリックしてプロフィールを作成ましょう。
アカウント名とプロフィール画像を設定するだけです。
3.Microsoft Learnの Engage and Amplify コースを完了する
次に、Microsoft Learnで「Flipを活用して生徒の協働的な学びを促進する方法」を学びます。
Microsoft Learnのページには、コースの受講時間が56分とありますが、そんなかかりません。
ただ、このコースを受講するためには、Microsoftアカウントが必要です。
ちなみに、このコースはマイクロソフト認定教育イノベーター(MIEE)になる際も利用するので、受講しておいて損はないと思います。
(MIEEについては、また別の記事で・・・)
4.「Flip Certified」のL1のトピックにビデオを投稿する
続いて、1で登録した「Flip Certified」の「L1: Flip Certified Educator」のトピックに「Flipを活用して生徒の学びをどのように深めていくか」について自身の考えを動画にして投稿しましょう。
ただ、音声だけでも構いません。もちろん日本語でもOKです。
以下のリンクから直接、「L1: Flip Certified Educator」のトピックにとぶ事ができます。
5.3つのビデオを投稿する
最後に、Flipを活用して、生徒や同僚と 3 つ以上のビデオのやり取りを行なってください。
以上の5つが、Flip Certified Educatorに認定されるための条件となります。
認定を受けると・・・
Flipコミュニティに参加できる
Flipにも他の認定教育者と同じように、専用のコミュニティが存在します。
Instagram、Facebook、X(旧Twitter)の三種類のプラットフォームがあります。
よく利用するコンテンツのグループに入っておくのが良いのではないでしょうか。
(以下の画像にをクリックすると、それぞれのページに移動することができます)
デジタル・バッジがもらえる(おまけ)
Flipのアカウントを作成すると自分専用の「実績」欄が設けられます。
このページでは、ビデオの投稿数や作成したグループの数、動画の投稿時間に応じてデジタル・バッジが増えていく仕組みとなっています。
Flip Certified Educatorになると、以下の「Flip Certified Level 1」を獲得する事ができます。
デザインがFlipらしく、ポップな感じですね。
是非、画像データを名刺などに貼り付けて、Flip Certified Educatorであることをアピールされてください!
おわりに
いかがでしたでしょうか?
もしあなたが、Flipを普段の授業からよく活用されているのであれば、Flip Certified Educatorに挑戦してみることをオススメします。
認定資格を得る過程で、Flipの新たな活用方法を学べるかもしれません。
また、「まだFlipを使った事がないけど、記事を読んで楽しそう!」と思われた方は、是非とも以下のリンクからFlipのアカウントを作成してみてください。繰り返しになりますが、「無料」ですよ!
次はどこかでタイミングで、この記事で紹介した「Flip Certified Educator」の上位の資格である「L2: Flip Certified Expert」について紹介できればと思います。
よろしければ、次回の記事も読んでいただけると幸いです。