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【習慣が身につくまで何日かかるのか?:もうどうにでもなれ効果】

習慣が身につくのは、正直自認出来ない


「いつのまにか習慣になっていた」というのが、ほぼ正しい答えなのかもしれない


例えるなら
人が眠りに落ちる瞬間と似ていて、自分で寝た瞬間を自分で認識することができない


だが
習慣と睡眠と違う所が
“最初は意識的な報酬目的、そして小さな小さな努力の積み重ね”

睡眠は睡眠自体がご褒美みたいなもので、報酬はいらないし、努力しなくても眠気はきてしまう


[報酬]に関しては過去に紹介したが…

※参考記事


一体《何回繰り返せば》習慣になるのか?


自己啓発の本を読んだことある人だと「21日」と答えるかもしれない


しかしこれは、1960年に自己啓発の大家として有名なマクスウェル・マルツ氏が「自分を動かす」に書いた、推測値に過ぎない

※参考文献

amazon.co.jp/Psycho-Cyberne…


この本の中身によると、美容整形などの自己変化に慣れるのにかかる時間を考慮した、願望の意味合いが含まれた数字である


※参考文献2

onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.100…


上記の研究では
“習慣を自動的に行っていると実感するまで何回繰り返すか”を調べてくれている


ロンドンの大学生96 名に40ドル支払い(習慣の第一ステップの報酬)、3ヶ月にわたって

“今はやっていなが、健康のために定期的に行いたい行動をあげてもらい、その行動に結びつく何かを各自で選んで日常生活に取り入れてもらった”
(例えば、昼食でフルーツを一つ食べるや水を一本飲むなどetc.)


この成果を毎日、1日の最後にウェブサイトで報告してもらった

全く意識せずに自動的に行動できた時を“42”
かなり意識して強制的に“0”
として42から0の数値尺度を設けた


この数値変化からわかったのが

実験の最初は、多くの人が“3”(かなり意識して健康的な行動を取っている)だった
また“最初の数週間が尺度の伸び率が良く、日に日に自動化に近づいていった”ということ

しかし、数週間を過ぎると、自動化尺度の伸び率は悪くなってくる

(具体的には、3日目に尺度が1増えるとすると、40日目は0.5づつしか増加していなかった)


つまり
最初の数週間にどれだけ自動化を伸ばせるか”が一つのカギとなる


ちなみに
今回の研究では、自分で決めた簡単な目標(+報酬があった)だったにも関わらず、96名中14名が完全に脱落していた


しかも…

残りの82名についても、平均して期間中の半分しか、報告ウェブサイトにログインすらしなかった


また、この研究からわかるのは
たとえ簡単な目標と言えど、これらの内発的動機づけ(それが自分のためになる!実験参加でお金がもらえる!)では、習慣を作るには弱すぎるということ

なので「お小遣いあげるから!テスト頑張りなさい!」はほぼ効果が無いのがわかる


また、貯金したい人やダイエットしたい人の目標が頓挫してしまうのも、上記のような弱い内発的動機づけが原因だと思う


また今回の大学生たちが、なかなか習慣化されなかった原因の一つとして、研究者は

「新しい行動の継続を推進する外的な力を借りなかった」と言っている


これは、「夕方に走る!」と決めたら、犬の散歩を兼ねたり、郵便物を取りに行く…

「果物を多く食べる!」なら、果物が置いてあるカフェに入る、野菜を沢山食べる友達と過ごす…
などの外的な力である


習慣形成に関する話に戻すと…

自動的になるまでに繰り返す必要のある回数は、行動によって異なる”ことが判明した


《身体に良いものを食べる》習慣
→約65日


《身体に良いものを飲む》習慣
→少し短くなって59日


《運動》習慣
→ぐっと延びて91日も繰り返さないと習慣にならない


この習慣化の日数が変化するのは感覚的にも分かると思うが、その理由として“シンプルな行動ほど早く習慣できる”




「当たり前だろ!!」

と言われそうだが、多くの人が“複数の行動を同時に習慣化”しようとしている


例えば、「ジムに行ってトレーニングする」


この文面から分かるように、まず“ジムにいく”そして“トレーニングする”

目標自体も2つ存在する


細分化すると
“車に乗る”
“気持ち悪くならないように食前にする”
“汗だくになるからトレーニングの後に予定を入れない”…

…こうして考えると、全然シンプルとは思えない


だが多くの人は、こんな目標を作っている事があまりにも多い(無意識に自分もしてしまっている時がある)


今回の学生研究では
《身体にいいこと》という習慣は、平均すると66日過ぎたあたりから自動的に行えるようになったが、皆が1日も怠らず身体にいいことをしていた訳では無い


これは習慣においてとても大事な事で 
数日休んだくらいで習慣はゼロに戻らない
と言うこと


人なら誰しも無性にいつもと違うことをやりたくなったり、面倒くさくてどーーしてもやりたく無い日もある


この研究でも、学生たちは1日、2日忘れる(サボる)ことはあったが、習慣形成が、そこからゼロからになることはなかった

人が怠惰なのは僕がよくわかっている

中学生時代までは、毎日が怠惰生活で、勉強の「べ」の字もしたことがなかった


だが、そんな怠惰が習慣の途中で起きてしまっても

「今日はそんな日だ!!」

ぐらいで次の日から切り替えれば何も問題ない


習慣をつける上で大切なのは

途中で辞めないこと

そのためなら数日の怠惰は許容されることを絶対忘れてはいけない

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しげ@学生時代の落ちこぼれを引きずる30代パパ
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