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星とくらし

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2020年4月の記事一覧

占星術における月のはなし(4)

占星術における月のはなし(4)

 月の象意については、占星術をよく知らなくても肉体に関わること、特に体調の変化と月の関係については身近な事象として理解を得られやすい。その中で一番説明しやすいのが、前述したとおり生まれた時の月の配置は体質的に弱いところや無理をしたときに調子を崩しやすい部分を示すということである。今回はこのテーマについてもう少し掘り下げて述べてみたい。

 月は日常生活でストレスが溜まったとき、人生の節目の時期(進

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占星術における月のはなし(3)

占星術における月のはなし(3)

 前回は占星術から見た月の象意について、生育歴との関連から述べた。今回はもう一つの基本的な象意について取り上げる。それは肉体に関する事柄である。月は人間の気分や体調の変化と関連しており、特に後者については女性の月経のようなCyclical(周期的)なリズムと連動していると捉える。更に新月や満月の月のサイクルと出産や人生の終末のイベントは緩やかに同調するという考えも根強い。

 これらについては明ら

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占星術における月のはなし(2)

占星術における月のはなし(2)

 

 占星術において、月は主に二つの象意を基本に持っているとされる。
その一つは月は生まれてから7歳までの年齢域をカバーし、初期の生育歴、つまりは人生の出発点から獲得してきた人格の特性を示している事にある。月のサインと他の天体とのアスペクト、また月が位置するハウスの状態から人が幼少期に養育者(必ずしも実の親とは限らない)とどのように関わり、与えられた環境でどんな育ち方をしてきたかを読み解く事がで

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できごとと”私”のあいだ

 長年私を拘束してきた観念のひとつが”家族を大切にしなければ自分が不幸になる”という事だった。それは多分、物心つく頃にはすでに自分の中にインプットされていたのだろう。周りを見回すと誰もが同じ事を口にし、同じように信じていたように思う。”家族関係は他者との関係のテンプレート”であることは心理学領域でも度々取り上げられてきたテーマでもあり、だからこそ家族関係の修復に長い間個人的に執念を燃やしていたので

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2020.04.23 牡牛座新月 上書きよりアップデート

 いつもの年であれば、年明けからの四半期はだいたい忙しくて個人の用事が後回しになり、そのツケが新年度明けに回ってくるのが常である。しかし今年は感染症の動向がいつもと全く違い、仕事を取り巻く法や実務上のルールが3月から4月にかけて大きく変わった事が影響し、自分の事に全く手をつけられない状態が続いている。

 そうなるとどうしてももう一つの生業である占星術の優先順位が一つ下がることにはなるが、幸いにも

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コンプレックス  2020.04.01

 今日の話は”PSYCHO-PASS3 First Inspector "を見ての感想と考察から、根源的なテーマをひとつ取り上げようと思う。

 このシリーズには毎回キーとなる悪役が登場するが、今回は梓澤という中年男性が裏から事件を操る話が中心である。分刻みの綿密な計画と人をチェスの駒の様に動かす事に長けた、一筋縄でいかない人物という設定であった。選択肢を提示し、どちらを選ぶかは本人に任せる。自分

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