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学校統廃合問題

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2021年8月の記事一覧

【vol.8】福山市のイエナプラン教育校開校と開校経緯の問題点

【vol.8】福山市のイエナプラン教育校開校と開校経緯の問題点

◆はじめに
 前回は、福山市の内海学区で進められている学校再編事例について紹介してきました。その中で、常石学区では「イエナプラン教育校」の設立計画が出され、すでに移行期間として異学年クラスによる授業が行われているということに触れました。
(【vol.7】子どもたちが育つ場を模索する内海町に対して、福山市教委は何を行おうとしているのか)

 今回は、イエナプラン教育とはどのような教育なのか、そしてど

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【vol.7】子どもたちが育つ場を模索する内海町に対して、福山市教委は何を行おうとしているのか

【vol.7】子どもたちが育つ場を模索する内海町に対して、福山市教委は何を行おうとしているのか

◆はじめに これまで、福山市で進められてきた学校統廃合計画について紹介してきました(【vol.4】福山市「学校再編」の動き)。前々回の【vol.5】(福山市教委はなぜ山野の学校を統廃合しようとするのか)、前回の【vol.6】(日本の特認校制度と福山市の制度運用)では、福山市北部の事例を紹介してきました。

 今回は、福山市内海(うつみ)・沼隈(ぬまくま)地区の学校統廃合計画を見ていきます。

 こ

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【vol.6】日本の特認校制度と福山市の制度運用

【vol.6】日本の特認校制度と福山市の制度運用

◆はじめに
 前回は福山市が山野学区でどのように学校統廃合を進めているのかについて記し、その進め方にはどのような問題点があるかについて考えました。
(【vol.5】福山市教委はなぜ山野の学校を統廃合しようとするのか|エマ研|note)

 学校再編の過程で、市教委は広瀬学区に不登校児童生徒のための「特認校」を設置するという計画を出しました。今回は日本の特認校制度を確認し、それを踏まえて広瀬学区にお

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【vol.5】福山市教委はなぜ山野の学校を統廃合しようとするのか

【vol.5】福山市教委はなぜ山野の学校を統廃合しようとするのか

◆はじめに 福山市教委は、2015年に『福山市学校規模・学校配置の適正化計画(第一要件)』を公表しました(「vol.4 福山市『学校再編』の動き」) 。

 山野・広瀬小中学校は、「再編による適正化を進める方向で速やかに地域との協議に入」る、“第一要件”の段階だとされた、6小学校・3中学校に含まれます。この計画が公表されると、山野・広瀬両学区から反対の声が上がりました。

 広瀬学区では、2019

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【vol.4】福山市「学校再編」の動き

【vol.4】福山市「学校再編」の動き

 今回からは、広島県福山市で起こっている学校統廃合の問題について考えていきたいと思います。私たちが福山市を取り上げるようになった経緯や思いについては、次の記事に書きました。

 また、学校統廃合の社会的な背景や権限などの制度的な面についても、過去に記事を書いてきた(なぜ今、学校統廃合なのか|学校統廃合を決める権限のありか)ので、こちらをご覧ください。

 福山市では市教育委員会によって、強引ともい

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