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イメージが浮かぶフレーズが、日々の仕事を助けてくれる

2021年3月30日、オーガニック料理教室のワクワクワークさんで、

『私たちの大切な目的を言葉にする。』試行錯誤のお手伝いを半日にわたってしました。
その内容をワクワクワーク代表の菅野のなさんが、ブログにまとめてくれたので、実施内容を紹介しつつ、のなさんのブログ内容へのアンサーブログ(そんなのあるかしらんけど)を書いてみました。

あらいは、シナリオ・センターにて、映画やゲーム業界、一般企業から子ども向けまで、シナリオを広めるためなら、な~んでもしています。

10時30分、試行錯誤の火ぶたが切られる!

「毎日のごはんから私のしあわせを見つける」っていう企業理念を整理してから、はや2年。
あのときのフレーズが、いまも根づいているのがとてもうれしいです。

で、今日は、さらに踏み込んで、「理念に沿ったすべての活動目的を整理し、言葉にする」ってことに挑戦します。

前回は、理念を作るのに、ほぼ半日を使いました。時間ギリギリでなんとか生まれました。あの時は、どうなるか心配でした。

実は、今日はもっと心配。なんせ、4つ作るからね。フレーズを。

時間通りに終わらなかったら、ぼくの責任でもあるんだけど、半分は皆さんの責任でもあります。だって、ぼくは道案内役です。「こっちの方から考えるとよさそうだよ」って、やるだけ。実際に考えるのは、みなさん。

だって、大切なフレーズを他人が考えるなんて、変じゃない!?

みなさんが脳に汗かいて、「あぁ、そうそう。そういうことだ」と思えるフレーズを生み出してくださいませ。

事前にそれぞれの活動を目的別に整理

ワクワクワークさんは、山のようにいろんな取り組みをしてますよね。なので、こないだ事前の打ち合わせで、いったん何をやってるか、全部Googleジャムボードを使って出してみました。

この日を迎える前に・・・私たちの取り組みの全てがどんな風になっているか。
全体像をGoogleジャムボードをつかって書き出し、私たちの取り組みは4つの目的に沿っていることを整理しました。
のなさんのブログより

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先日の打ち合わせ時点では、取り組みを提供する対象別に色分けをしてもらいました。講師養成はみどり色とかね。

この色は、あくまで提供するときの切り分けです。ホームページなどで、お客様が自分にあった講座をさがすには最適です。でも、その切り分けだけだと、何のためにやっているのが、ちょっとわかりにくい

大きな企業でも、対象別には切り分けているけど、「そもそも何のためにやってんだっけ?」っていう視点が欠けていることがあります。
そういう企業は、売上の目標だけは明確で数字は達成しているけれど、内部のモチベーションは低くて、人の入れ替わりが激しかったり、口コミがイマイチだったりします……なんか、イメージ湧くでしょ?(笑)

なので、目的はとっても大切です。

のなさんたちには、付箋の色は気にせず、目的別にグループにしてもらいました。そうすると、対象は異なるけれど、大きく4つの目的に整理できました。

ジャムボードを共有しながら、マネージャー陣と
「あれはこっちかなこれとこれは分けられそう・・・」などワイワイしながら、分け考えてみた結果!図のように4つの目的になるのではとなりました。
・未来に残すための取り組み
・価値の再発見
・毎日のごはん
・食を伝える人を育てる
のなさんのブログより

花は咲いている。幹も立派だ。つなぐ枝を育てよう

ワクワクワークさんには、2年前にすばらしい理念が生まれましたね。それ、樹に例えると、太い幹です。で、数多くの取り組みがあります。それが、小枝に分かれ、花や実をつけているイメージです。

今回は、幹からにょきっと出た枝の部分のフレーズを作ります。

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なぜそれが必要かっていうと、数多くの取り組みは、理念をもとに生まれてきたものです。ちゃんと結びついています。むろん、とても具体的です。

でも、理念というのは、ちょっと抽象的なので、それぞれの取り組みがふさわしく機能できているかを確認するには、むかないんです。
とくに、関わる人が増えれば増えるほど、それぞれの取り組みを「何のためにやっているか」を振り返る必要が出てきます。そのとき、理念だとちょっと抽象的。そこで、枝の部分のフレーズが必要になるってわけです。

抽象度の順にすると

幹の理念 > 枝のフレーズ > 花の取り組み

そんな感じ。

だから、幹と花の間をつなぐ枝のフレーズが必要ってわけです。

こどばを捨て、イメージせよ!

フレーズを考えよう!

というと、なんかかっこいい言葉を作りたくなるものです。理念づくりの時も、そうでしたよね。

でも、それ一番ダメなやつ。カッコつけちゃう。超一流のコピーライターでもないぼくらが、かっこいいことばを作ろうとすると、大やけどします

・かっこいいけど、どの会社でもいえそうなフレーズ

・かっこいいけど、なんのことやらよくわからないフレーズ

のいずれかになります。

なので、いったん言葉から離れて、イメージをしていきましょう!

方法は簡単。いままでかかわった取り組みを通して、印象に残っているシーンを絵にしてみる、それだけ。

まずは『未来に残すための取り組み』から取りかかりましょう!

シナリオセンター新井さんの先導で、言葉から離れて、イラストにして今までのシーンをシナリオにしていきました!(イラスト苦手隊もがんばった!画力は関係なし!笑)
のなさんのブログより

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なんで、絵にすることから始めるのか。

そのひとつは、かっこつけた言葉にしないため。
もう一つは、イラストにしているのは、ドラマでいう名シーンなわけです。イラストにするほど、印象に残っているということは、それを描いた本人が大切だと思っているということです。

絵の上手い下手は関係ありません。それぞれの頭の中に、具体的なシーンが浮かんでいれば良いのです。イラストとしての再現力はいりません。

今回参加したワクワクワークさん9名のイラストには、まだことばになっていないけど、それぞれの取り組みで大切だと思っているものが根底にあります。

それをみんなで探して、フレーズの元にしていきます。

オンライン料理教室からその先に届けるものを描いたり、マルシェの様子、いつも教室レッスンの様子、野外イベント、レッスン後の生徒さんを想定したり、思い思いに大切なシーンを描きました。
のなさんのブログより

イラストを描いて、そこからことばを紡いていくという作業を、ワイワイ楽しみながらも、うんうん苦しむターンも含め、4フレーズぶん繰り返してできあがり。

時間はギリギリでした。

私たちの大切な理念「毎日のごはんから私のしあわせを見つける。」これに沿った4つの大切な目的は・・・!

①未来に残すための取り組み
ここだけで終わらないキラキラを持ち帰りその先へ続くものを作る。

②毎日のごはん(教室運営)
料理を通してシンプルな豊さに気づく場所。

③伝統
食文化の価値を再発見し、届ける。

④伝えるひとの育成(講師養成)
伝えたい思いが繋がる、広がる、深まる場。

『枝フレーズ』は、日々のチェックポイントとして使う

『枝フレーズ』には、それぞれの取り組みを何のためにやっているのかという、目的が表現されています。理念と具体的な取り組みをつなぐものです。

使い方の一つ目は、『チェックポイント』としてです。
自分たちの取り組みがふさわしいのか、取り組む姿勢がぶれていないかをチェックすることができます。つまり、内部での方向性のブレを防ぐ役割です。

二つ目は、広報にも使えます。
少し言葉を整理したり、広報用に言い回しを変えたりする必要はあるかもしれませんが、言わんとすることがブレずにすみます。

そんな風に使うことができるのも、このフレーズがことばから生まれていないからです。イメージを形にしたイラストから生まれたフレーズです。

だから、『枝フレーズ』からは、イメージが浮かびます。フレーズのなかに、シナリオのト書でいう『動作』につながることばや、シナリオの柱である『場所』につながることばが自然とでています。

そのため、抽象的な理念と具体的な取り組みの間を、ちゃんとつなぐことができるってわけです。
ビジネスはうまくいかないこともあります。いくら理念がしっかりしていても、日々の取り組みがおざなりになったりすることもあるでしょうし、質よりも収益を優先したくなったりもします。

でも、そういう時に立ち止まって、自分たちは何のために頑張るんだっけ?を思い出させてくれるのが『枝フレーズ』です。

理念と枝フレーズがないと、取り組みとしての花がきれいに咲き続けないってわけです。いい継続を循環させるには、『枝フレーズ』が欠かせません。

今回生まれた4つのフレーズが、ワクワクワークさんをどんどん前進させてくれたらうれしいな、とおもいます!

シナリオ・センターあらいでした。


最後に、本日紹介したようなビジネス支援の取組みのリンクを貼っておきます。合わせてご参考にしてください。

▼ワクワクワークさんの理念を作ったときの話▼

▼絵を使って考える話▼

シナリオ・センターにこんな質問があるよ、こんな話が聞きたいよ、トークイベントに賑やかしで来てよって方がいましたら、お気軽にこちらに記載されてるメールアドレスからご連絡ください。


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あらいかずき/シナリオ・センター
シナリオ・センターは『日本中の人にシナリオをかいてもらいたい』と1970年にシナリオ講座を開始。子ども向けキッズシナリオも展開中。アシスト、お願いします!! https://www.scenario.co.jp/project/kids_assist/index.html