論理哲学好きな私が「相対性理論」「量子力学」を応援しているのは「勝ち目じゅうぶん信頼できる賭け」として
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一般に
形而上学やら存在論やら、
「ウィトゲンシュタインがー」とか「クリプキがー」とかいった話題にこだわる論理哲学好きは
科学に対しても否定的、と誤解されることがありますが、そんなことはないです。私のような科学大好きな論理哲学マニアも存在します
ただし、普通の科学好きとは違って、
常識的な科学観からするといささか突飛な方向から科学のことを考えていたりする面はあるかもしれないし、その結果、「相対性理論のココが哲学的には納得できない、間違いが含まれていないか？」「量子力学のココが哲学的には納得できない、間違いが含まれていないか？」と、アラ探しのような疑問を出し続けるのでそれが「科学に否定的」と誤解されるのかもですが。でもそれは論理哲学派がどんなことにも疑問点を見つけて考察テーマにするという癖を持ってるだけです。
※↑なお、これは英米系論理哲学派から入った私の場合であって、フランス現代思想とか、フランクフルト学派とかをずっとやってきた「哲学好き」な方は、科学への意見は私とは違うかもですが）
先ほど、相対性理論と量子力学のハナシが出たので、これを例に私の考えを言いましょう
まず、私は、相対性理論についても量子力学についても、まったくの門外漢ですが、
おそらく、何らかの意味での間違いがどこかにあるだろうと、あくまで確率的な意味で「読んで」います。理由は二つあって
・歴史的に、ある時代は「完璧な理論」とされた科学理論は、何百年後かには新理論が現れて、「今まで信じられていた理論は『おおむね』合っていたが、改良しなければいけない重大な弱点があった」と繰り返してきた、という歴史的な観点から（まさに、相対性理論と量子力学が「ニュートン力学は地球とか月とかの単位では合っていたのだがそれでは通用しない物理レベルには対応できないとわかった」としたように）
・たしかに、相対性理論にも量子力学にも、常識人の観点から見ると「まるでSFのようなハナシで信じがたい」と思えるポイントがある点、、、科学者の人は「人間の常識が通じないのが現代物理学だ」というし、それはそーなのだが、哲学肌としては「理論のどこかに未解決の何かの見落としがあるせいでは？」のほうも疑ってしまう、、、癖としてね
ところがそれにも関わらず、私は、「相対性理論」と「量子力学」が「合っている」と仮定して「賭け」生きていくことで、少なくともむこう100年は大きな問題はないのでは？
とも見ています
その理由は、意外にしょうもないことですが、
決定的ともいえる、ポイントです
すでに、相対性理論や量子力学をベースにした技術に則ったロケットや人工衛星やコンピュータやらがバンバン世界中で機能していて、私自身も問題なく毎日その恩恵を受けているからです！w
哲学派として、
「さすがの相対性理論や量子力学も、どこかには間違いがあるのでは？」と疑うのは思考の癖として当然なのですが、
これだけテクノロジーが成功しているということは、よしんば間違いが含まれているとしても、理論全体の大筋には影響のないレベルでのことなのでは？
と推理するのが自然で、
これを無視して「相対性理論や量子力学をワシは信じないぞー！」と頑なに言っている科学否定主義者は、日々使っているテクノロジーの多くも「ウソ」だと言わねばならないはず。。。だがそれはもはや哲学ではなく陰謀論者のレベルだw
というわけで、まとめると、
【1】世の中では「哲学を勉強してる人って、何でもかんでも否定しますよねー」と誤解されがちだが、そんなことはないです。ただ、どんなところにも「それって正しいんですかね？もしかして間違いがあるのでは？」とイフSFシナリオみたいな突飛な疑問を持つ癖は確かにありますw
【2】そういう意味では、相対性理論や量子力学に対しても、「完璧な物理学理論なんてありえない、どこかに間違いがあるはず！」と言いがちではある
【3】ただし、これだけテクノロジーの多くが無事に相対性理論と量子力学の上でローンチして無事に稼働してる以上、「ほとんど合ってる物理学理論」として、「正しいと仮定して（賭けて）生きていくことに足るくらいの信頼度はあると思う」
【4】とはいえ、数百年単位でいえば、相対性理論も量子力学も、今までの限界を越える「さらに凄い理論」によって乗り越えられることは確実と思っています（それがいわゆる「大統一理論」になるのかもしれんが）、だがそれは、「いつか来る夢の理論」として持っておけばよいのでは？
そして私は、【4】の観点に夢を持つがゆえに、最新の理論の研究をしている物理学者の人々に尊敬の念を忘れたことはない。さっきはてきとうに「100年」と言ったけど、意外なことに、私の存命中に誰かが「さらに凄い物理学」を見つけるかもしれんしね
哲学に終わりはないが、物理学にも終わりはない