スウェーデン大使館で開催された北欧デザイナー刺し子展 UNIK5
2016年10月「UNIK(ウニーク)北欧デザインの原点」の展覧会は、28人の北欧デザイナーの美しく個性的な花ふきんの展示とともに、スウェーデン大使館ホールにて開催されました。スカンジナビアン・パターン・コレクション3回目の文化イベントでした。入口には、スウェーデンで「SASHIKO」の本を書いたアンナ・ヘーリングによるブランケットが特別展示作品として展示されました。
展覧会のゾーニングをするとき、三つのゾーンを設けました。1つ目は、刺し子作品の展示と北欧の手工芸文化について。2つ目は、北欧デザイナーの個性を表すデザインの背景。そして、3つ目は「厳寒な長い冬」から生まれた、もう一つの美しいものとして、刺し子デザインを使ったインテリアファブリックの展示でした。
北欧でインテリアが発達した背景には、「厳寒な長い冬」との闘いのなかで、日常を楽しもうとする人々の知恵や工夫があったからだと言われています。冬になると、外はモノトーンの世界になり、雪の深い地域では形ある多くのものは雪の中に埋まります。美しい色や形のインテリアを家の中で楽しみながら、再び訪れる春を皆が心待ちにしているのです。
展覧会のタイトルには、「刺し子」ではなく「SASHIKO」という言葉を使いました。この展覧会では、手工芸としてだけではなく、インテリアとしての「SASHIKO」も楽しんでいただきたい、と私たちは思ったからです。もちろん、日本語が読めない北欧デザイナーたちは、その違いがわかりませんし、伝えてもいません。それは、企画者としての小さなこだわりでした。
UNIK展のために作った、made in Japanの北欧インテリアファブリック。現在も人気のデザインは、継続しています。織りの生地は福山のデニム産地で、刺繍の生地は岡山の刺繍工場で、北欧デザイナーと職人さんとのコラボレーションによって実現しました。
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