北欧デザイナー20人との茶道具デザイン制作 SKÅL3
※この記事は、2018年に開催された文化イベントについて紹介しています。SKÅL/スコールとは、スウェーデン語で「乾杯」と「器」という意味があります。
私の任務は、北欧デザイナーたちにいかに日本の伝統文化を伝えるか、ということです。クリエイターは日本文化に興味のある人は多いですが、根本的なところは知らない人がほとんどです。茶道文化は「おもてなし」という部分ではFIKAに似ているところもあり、FIKAに照らし合わせながら説明することにしました。
前回の文化イベントで行ったUNIKのように、原点を見直すというテーマは30人以上いる北欧デザイナーの個性を出すには最適で、今回も各自の思いが伝わるように、最も影響を与えた場所、モノ、人のいずれかを選んでもらい、そこからインスピレーションを得てデザインを描いてもらいました。そのデザインを抹茶茶碗、懐紙、古帛紗のテンプレートに落とし込んでもらいました。茶道具のデザインは初めてにもかかわらず、20名のデザイナーがそれぞれ思いをこめたデザインが提出してくれました。ひとつひとつを感慨深く観察できたのはとても幸せなひとときでした。
古帛紗/こぶくさは茶席で使われる小さな布で、日本の織物工場とコラボレーションをする予定でしたが、残念なことに、工程が複雑になり製作コストもかなりかかることで断念せざるをえなくなってしまいました。せっかく古帛紗のデザインを描いてもらったので、その図案を同じく茶席で使われる扇子に応用することになりました。
by Y
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