マガジンのカバー画像

エッセイ・詩

8
運営しているクリエイター

#秋

キンモクセイ

キンモクセイ

昨日の疑いが、確信に変わった。

キンモクセイの香りがした。

秋だ。

たった1、2週間しか嗅ぐことのできない儚さは桜に似ている。

その儚さも美しさなんだろう。

今年は例年になく暑い気がする。

春のような匂いもして、新入社員だったときが一瞬よみがえる。

匂いはいとも簡単に記憶をフラッシュバックさせるけれど

あの頃の気持ちは忘れてしまったな。

音楽の海に浸って、日常を忘れる。

一日つ

もっとみる
秋の朝

秋の朝

早起きは苦手だけれど

早く目が覚めた、秋の朝。

こんなにも世界は穏やかで

美しい。

いつものコーヒーが

適当に作ったスクランブルエッグが

美味しい。

ずっとこうやって空を眺めて

穏やかな気持ちで過ごせたら。

雲一つない空のように

なんの濁りもない心でいられたら。

秋

今日きっと、秋が来た。

乾いた空気、心地の良い日差し、少し汗ばむ気温。

深呼吸が気持ちいい。

一人でいたい気持ちと、誰かに会いたい感情が交差する。

これを秋と呼ぼう。

通勤路のイチョウの木が少し色づき始めた。

生きている喜びと、虚しさが交差する。

そんな秋が好きだ。

短いから、儚いから、想いを馳せるのだろうか。

ただ、秋が好きだ。