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【グルメ】「姫松屋」の「具雑煮」(長崎県島原市)

今週、島原城の記事と、島原温泉の記事をアップした。

今日は、その島原の街で、グルメを堪能したお話だ。

それは、「具雑煮」というご当地グルメ。

そして、「姫松屋」さんというお店が、「具雑煮」を提供する老舗のお店であるというので、伺ってみることにした。

「具雑煮」には、悲しい歴史がある。姫松屋さんのウェブサイトに、その解説があった。

「具雑煮」とは島原半島地域で正月などに食べる独特な雑煮のことです。この「具雑煮」の由来は、寛永14年(1637年)の島原の乱のとき、一揆軍の総大将であった天草四郎が3万7千の信徒達と共に原城に籠城した際、農民達にもちを兵糧として貯えさせ山や海からいろいろな材料を集めて雑煮を炊き,栄養をとりながら約3ヶ月も戦った時のものが始まりと言われています。これをもとに文化10年(1813年)、初代糀屋(こうじや)喜衛ェ門が味付に趣向をこらして生み出したのが「具雑煮」のはじまりと伝えられています。2代目姫松屋嘉久平により屋号を姫松屋として現在に至っています。「具雑煮」の温和な味は島原の郷土料理として有名です。

https://www.himematsuya.jp/より引用

島原の乱で籠城した一揆勢が、戦うための栄養補給のために考えらえれた食事なのだ。

島原城を見学し、展示物などから島原の乱について学んだ後であっただけに、少し悲しい気分になった。そして、それとともに、そのときの伝統が現代まで受け継がれていることを有難いと思った。

こちらが、「姫松屋」さんの店舗。島原城入り口すぐという好立地。立派な店構えだ。

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入り口のサンプルメニュー。具雑煮を中心とするラインアップだが、丼もの、一般的な定食メニューなどもある。

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店内に入り、「具雑煮」(並)を単品で注文した。周りを見渡すと、ほとんどのお客さんが具雑煮を注文しているようだった。

少し待った後、店名の入った小さめの土鍋がサーブされた。

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わくわくしながら、土鍋の蓋を開けてみる。

すると、沢山のお餅が目に飛び込んできた! いかにも食べ応えがありそうだ。

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薄く、透き通ったスープ。優しいお味であるとともに、豊かな風味。沢山の具材のエキスが染みわたっているようだ。

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お餅の固さも、ちょうど良い。

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お餅の下には、名前のとおり、沢山の具が!

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たくさんの、沢山の海の幸と山の幸。食材は、なんと、13種類も入っている。シロナ、かまぼこ3種類、アナゴ、ごぼう、卵焼き、シイタケ、凍豆腐、れんこん、鶏肉、餅、春菊。

具材ひとつひとつの固さや味付けが、絶妙。丁寧に調理されていることが分かる。

現在食べられる具雑煮の具材や味付けは、おそらく、島原の乱のときと、全く同じではないだろう。しかし、このような具だくさんの雑煮で栄養を取ったことが、一揆勢の体力維持の助けになったことは、容易に想像できる。

島原を訪れた人には、是非味わっていただきたい、伝統あるご当地グルメだ。

美味しかった。ごちそうさまでした!

こちらのお店の公式ウェブサイトはこちら。

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