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源氏物語 究極の要約!

源氏物語、あらすじ解説に特化してみました。内容を踏まえて読むと、各シーンの「言わんとしていること」が見やすくなります。

この記事は、YouTube動画『源氏物語 究極の要約』の内容を、画像&文章でまとめたものです。動画で見たいかたはこちらをどうぞ。

源氏物語を、ズバリ要約すると…

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第一部:光源氏は、挫折も経験しましたが最後には出世しました。
第二部:老いた光源氏は、出世しても人生は苦だと悟りました。
第三部:光源氏の息子・薫は、救いを求めながらも恋に迷い、苦悩します。
源氏物語、極限まで要約すると、こういう話です。

もう少し補足説明

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要約、上記で完了したんですが、あまりにも梗概のみなので、ちょっと補足。

第一部は、1巻「桐壺」~33巻「藤裏葉」に該当します。ここでは、光源氏が皇子として生まれたのに皇籍を失い、運命の人・藤壺宮とも食い違って、臣下に落ちるところから話が始まります。当時の世相なら、「これほどの資質をお持ちなのに、ご運のない方…」で終りかねない立場です。が、光源氏は実力で勝ちあがって臣下の頂点に到達。あまりに優秀だったので、皇族にも復帰できちゃいました、私生活でも最高の妻を得ましたメデタシメデタシ、ってお話です。

ちなみに最高の奥さんとは、紫の上のことで、藤壺宮の姪に当たります。要するに、人生の最初で失ったもの二つ(皇籍・恋)を、最後は取り返した訳ですね。

光源氏、老境のお話

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第二部は、34巻「若菜」~41巻「雲隠れ」までのお話です。

ここでは何と、もっとよい奥さんが光源氏のもとへ嫁いできます。老年(40代^^;)になった光源氏、若くて美人で金持ちで身分も最高という正妻を得て、その子も生まれ、もともとの妻・紫との仲も良好(一夫多妻の時代なので、妻が多いのはむしろステイタス)という、はた目には幸せな状況にあります。しかし内実は、正妻はこっそり不倫していて生まれた息子は他人の子なのです。光源氏は、自分がかつて藤壺宮と犯した不義の報いを痛感し、紫の上との絆も失い、

【外見的には幸せでも、心の幸せは得られない】

という、世の真理を悟って人生を総決算、出家して坊さんになります。

光源氏の子の話

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第三部は、光源氏の息子・薫が主人公です。42巻「匂宮」~54巻「夢浮橋」に当たります。

薫という青年は、表向き光源氏の息子であり、その七光りでどんどん出世していきます。ただし実は不義の子であり、それを察知していて、内心はこの世に絶望しています。つまり、

【外見は幸せ内面は不幸という、光源氏が晩年到達した苦界】

に、生まれながらに居る存在なのです。そんな男に恋が実るはずもなく、失恋を重ね、さらに傷つきます。ならば、という訳で身分ひくい女を愛人に囲い、つかのま心を慰めますが、彼女も薫を裏切り去ってしまいます。

…という、救いを求める人間が、あがいてもあがいても救われないという、絶望(と、その中のかすかな救済)にたどりつき、源氏物語はぷつんと終わります。

しつこくおさらい。源氏物語、究極の要約

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要するに、源氏物語を要約すると、こう↑なります。

要約を踏まえて、冒頭の「桐壺」を見てみると…

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第1巻のしょっぱなは、「桐壺の更衣」という妃(のちに光を産む女性)が、他の妃らにイジメられるシーンから始まります。これ、要約に照らして見ると…、

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つまり、「光源氏という主人公は、詰んだ状況の中生まれてくる」ということです。先ほど第一部のあらすじを

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と要約しましたが、オチるのも当然なのです親の負の遺産を担ってるので。なので、

オイオイ母がこんなに虐げられて、こんな中に生まれてくる主役、もう何もできないじゃん…え、凄い美貌・才能・魅力って武器を持ってるの?!

という、

【出だしボロボロだけど、このあと何かやってくれそう】な主役感が、光源氏にはある

ってことですね。

源氏物語、始めから解読していくと、覚えなきゃならないことが多すぎて本筋つかむのに苦労しちゃいますが、こうやって見通しをつけて読むと、個々のシーンの意義が見えて面白くなります。

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