砂崎良【SazakiRyo】

フリーライター。著書『平安ものことひと事典』(朝日新聞出版)『1日1原文で楽しむ源氏物語』(誠文堂新光社)、『マンガでわかる源氏物語』(池田書店)、等。YouTubeにて「砂崎良の平安チャンネル」配信中。東京大学文学部卒。

砂崎良【SazakiRyo】

フリーライター。著書『平安ものことひと事典』(朝日新聞出版)『1日1原文で楽しむ源氏物語』(誠文堂新光社)、『マンガでわかる源氏物語』(池田書店)、等。YouTubeにて「砂崎良の平安チャンネル」配信中。東京大学文学部卒。

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まんま今の少女マンガ⁈源氏物語の「玉鬘十帖」は、逆ハーレム型シンデレラ・ストーリー!

前回の記事で、源氏物語の22~31巻である「玉鬘十帖」は、本編のスピンオフなのだというお話をしました。今回はその内容を解説します。今の少女マンガによく似たそのストーリー、宣伝やファッション誌の要素も持つ多面性、そんな「玉鬘十帖」を書いた作者の動機などなどを、当時のラブ&結婚事情まじえてお話しします♪ この記事は、YouTube動画「砂崎良の平安チャンネル」の内容を、スクショとテキストでまとめたものです。動画で見たい方はYouTubeを、文で読みたい方は当記事をどうぞ。 前

    • 源氏物語のミステリー 玉鬘十帖が見せる「オトナの事情」オブ千年前♪

      『源氏物語』。名作の傑作の言われますが、実は「あれ?」と思うような変な箇所もあります。そういう所を検証すると、書かれた当時の「オトナの事情」が、何となく見えてきたりもするのです。今回は「玉鬘十帖」と呼ばれる部分をテコに、その【連載当時のいきさつ】を探ってみました。 当記事は、YouTube動画「砂崎良の平安チャンネル」の内容を、スクショとテキストでまとめたものです。動画で見たい方はYouTubeを、文章で読みたい方はこちらをどうぞ。 前置:源氏物語、今の順に書かれたとは限

      • 源氏物語「桐壺」、解説Part.2!光の一族、3代にわたる不遇の過去

        この記事は、YouTube動画「砂崎良の平安チャンネル」の内容を、スクショとテキストでまとめたものです。動画で見たい方はYouTubeを、文章で読みたい方は当記事をどうぞ。 前置き:「桐壺」の巻、あらすじ教科書でやるのは最初だけ…その後こそスリリング! 天皇が、桐壺更衣という、身分低い妃を熱愛しました。 天皇と桐壺更衣の間には、本作の主人公・光が誕生しました。 他の妃らにいじめられた桐壺更衣は、病んで亡くなってしまいました。 数年後、桐壺更衣に似た女性・藤壺が妃にな

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          平安時代の一大長編小説『源氏物語』。その記念すべき第1巻め「桐壺」といえば、皆さん授業で読んだ(読まされた?)記憶がおありかと思います。…しかし、(なんかピンと来なかった)方が多かったのではないでしょうか。実はこの「桐壺」の巻、平安人にはハラハラドキドキのお話だったのですが、現代人にはとても理解しにくいのです。でもとてもスリリングな巻なので、その面白さ、ぜひ味わっていただきたい!という訳で、この記事では、「桐壺」のカンどころをご紹介します♪ 当記事は、YouTube動画「砂

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        • 源氏物語Su-分講座
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        記事

          源氏物語「桐壺」の巻、文法的に読むとこんなに深い、面白い!Part.3

          前回に引き続き、源氏物語「桐壺」巻の文章に文法面からアプローチします。「原文は難しそう…」と思っている方、試験対策したい方、ぜひご一読ください! (Part.2の、「天皇に熱愛された桐壺更衣、恨みを買って病弱に…」という内容は、こちらから) この記事の元動画当記事は、YouTube動画「砂崎良の平安チャンネル」の内容を、スクショとテキストでまとめたものです。動画で見たい方はYouTubeを、文で読みたい方はこちらをどうぞ。 前置き:桐壺の巻、冒頭のあらすじ これは、あ

          源氏物語「桐壺」の巻、文法的に読むとこんなに深い、面白い!Part.3

          源氏物語「桐壺」の巻、文法的に読むとこんなに深い、面白い!Part.2

          前回に引き続き、源氏物語「桐壺」巻の文章に文法面からアプローチします。「原文は難しそう…」と思っている方、試験対策したい方、ぜひご一読ください! (Part.1の、「天皇が身分差無視した恋をして、宮廷の秩序が乱された」という内容は、こちらから) 当記事は、YouTube動画「砂崎良の平安チャンネル」の内容を、スクショとテキストでまとめたものです。動画で見たい方はYouTubeを、文で読みたい方はこちらをどうぞ。 桐壺の巻 冒頭のあらすじこれは、ある天皇が御位にあった時代

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          源氏物語「桐壺」の巻、文法的に読むとこんなに深い、面白い!Part.1

          源氏物語で最も有名な文章、冒頭の部分を解説します。文法というと小難しいイメージですが、単語の意味、助動詞のニュアンスなどが醸し出す奥深さを、嚙み砕いてお話ししたいと思います♪ この記事は、YouTube動画「砂崎良の平安チャンネル」の内容を、スクショと文章でまとめたものです。動画で見たい方はYouTubeを、テキスト版がよい方はこちらをどうぞ。 「桐壺」巻 冒頭のあらすじ これは、ある天皇が御位にあった時代のお話です。 おおぜいいる妃の中で、一人の身分高くない女性が特に

          源氏物語「桐壺」の巻、文法的に読むとこんなに深い、面白い!Part.1

          源氏物語・第2部(晩年編)、あらすじ&要点解説!

          源氏物語、「イケメン光源氏の恋愛キラキラ話♪」だと思っていませんか?実は、光源氏が政界の重鎮となったあとの話、思わぬ不幸の晩年も語られているのです。キャラたちの心理が細かく描かれていて、現代人でも共感しやすいこのパート、あらすじ&要点をご覧ください! この記事は、YouTube動画「砂崎良の平安チャンネル」の内容を、スクショとテキストでまとめ直したものです。動画で見たい方は上のYouTubeを、文章で読みたい方は当記事をどうぞ。 のっけから脱線:「若菜(上下)」とは?

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          源氏物語・第1部のあらすじ解説第3弾!

          源氏物語の、最も源氏物語らしい部分と言えば第1部。そのあらすじを3回に分けて解説します。本日は締めくくりの第3弾、「薄雲」~「藤裏葉」巻です。光源氏と頭中将の政争は、光源氏優位で決着がつき、頭中将も含めて、みんなが幸せになって大団円です。 当記事は、YouTube動画「砂崎良の平安チャンネル源氏物語Su‐分講座」の内容を、スクショとテキストでまとめたものです。動画で見たい方は上のYouTubeを、文で読みたい方は当記事をどうぞ。 まず第1部の骨格を確認! 源氏物語の第1

          源氏物語・第1部のあらすじ解説第3弾!

          源氏物語・第1部のあらすじ解説 第2弾!

          源氏物語の、最も源氏物語らしい部分と言えば第1部。そのあらすじを3回にわけて解説します。本日は第2弾、「須磨」巻~「松風」巻です。光源氏と頭中将、ふたりの貴公子の、友情と張り合いが熱いパートです。 当記事は、YouTube動画「砂崎良の平安チャンネル 源氏物語Su-分講座」の内容を、スクショとテキストでまとめたものです。動画で見たい方は上のYouTubeを、文で読みたい方は当記事をどうぞ。 まず、第1部の骨格をチェック! 源氏物語の第1部は、 1巻「桐壺」:主人公・光

          源氏物語・第1部のあらすじ解説 第2弾!

          源氏物語・第1部のあらすじ解説 第1弾!

          「源氏物語」と言えば、若き貴公子・光源氏の華やかな恋物語を連想しますよね。それに最も近いのが、この「第1部」です。恋あり友情あり政争ありと、とてもドラマチックな第1部、3回にわけてあらすじ解説します! 当記事は、YouTube動画「砂崎良の平安チャンネル 源氏物語Su-分講座」の内容を、スクショとテキストでまとめたものです。動画で見たい方は上記YouTubeを、文で読みたい方は当記事をどうぞ。 まず、第1部の骨格をチェック! 源氏物語の第1部は、 1巻「桐壺」:主人公

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          源氏物語が「解らない」3つの理由 第1部(出世編)のあらすじ解説つき

          源氏物語、原典または現代語訳を読んだけれども、何が面白いのか解らない…。そういう声をよく頂きます。平安では少女にも解った面白さが、なぜ現代人には理解不能なのか? 要因3つと、押さえるべき「古典常識」をまとめました。 この記事は、YouTube動画『源氏物語Su-分講座 第1部(出世編)Part2』の内容を、テキストと画像で要約したものです。動画で見たい方はYouTubeを、文章で読みたい方はこちらをどうぞ。 前回のおさらい:第1部の骨格 源氏物語の第1部は、 主人公の

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          源氏物語・第一部をラブぬきで解説!構造をつかむとツボがわかる!

          源氏物語を「恋愛小説」だと思っていませんか?実は政治ネタ、熱い友情、いろいろあるんです。ラブ要素を思いきって削除すると、ストーリーの骨格が見えてきます。すると『源氏』の凄さも解ります。 動画で見たい方は、こちらこの記事は、YouTube動画『源氏物語Su-分講座 第一部(出世編)』の内容を、画像と文章でまとめたものです。動画で見たい方はYouTubeを、テキスト版で読みたい方は当記事をどうぞ。 前置き:源氏物語、何が面白いのか解らない… 源氏物語といえば、「光源氏と女性

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          もし平安の皇子と恋に落ちたら ~和の宮廷モノ、実は恋愛が難しい~

          創作をされる層の厚みが増し、時代考証ガチな歴史モノが増えて、歴オタには喜ばしい限りです。では平安モノも、リアル志向の作品を期待する…かというと、さに非ず。なぜなら平安時代の価値観は、現代のエンタメには合わなすぎるからです。特に恋愛事情が。という訳で、平安モノを書くに当たっての障害となる、当時の世相を語ってみようと思います。 1. 恋のイメージ強い平安貴族、その実態は?平安の貴公子、姫君といいますと、「恋の和歌を詠み合っていた」印象が強いと思います。…いや実際、詠み交わしては

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          ごくねち(極熱)あれこれ ~源氏物語Su‐分講座雑学編テキスト版~

          この記事はYouTube動画「源氏物語Su‐分講座雑学編 ごくねち(極熱)あれこれ」の内容を、画像&テキストでまとめたものです。動画より文章でさっくり読みたい方、こちらをどうぞ♪ 今回のテーマ:そもそも「極熱」とは? ごくねち(極熱)=超絶あつい! という意味です。 飲み物にも気候にも使う表現です。 飲み物の「ごくねち」、実例はこちら! 11世紀初頭、つまり今からちょうど1000年ほど前に、書かれた小説『源氏物語』。その中に、 わたくし、極熱の草薬を服用いたしました

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          源氏物語 究極の要約!

          源氏物語、あらすじ解説に特化してみました。内容を踏まえて読むと、各シーンの「言わんとしていること」が見やすくなります。 この記事は、YouTube動画『源氏物語 究極の要約』の内容を、画像&文章でまとめたものです。動画で見たいかたはこちらをどうぞ。 源氏物語を、ズバリ要約すると… 第一部:光源氏は、挫折も経験しましたが最後には出世しました。 第二部:老いた光源氏は、出世しても人生は苦だと悟りました。 第三部:光源氏の息子・薫は、救いを求めながらも恋に迷い、苦悩します。

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