【毎日note281日目】今年一番推したいマンガ
生きることに向いてなさすぎて、33歳にして「開き直り」「見ないふり」という術を取得し、ある意味前向きに生きている今日この頃です。
こんばんは。さゆです。
世間一般の基準でいうと、私はかなりダメなやつだと思います。
大学卒業時は就職氷河期だったといえど、一度も正社員で働いたことがないし、就活は惨敗だった挙句、やっと採用されたメーカーのフルタイムパート(残業あり)は、早々にメンタルを壊し、2年しか続かなかったし…。
そこからは、他人の力(お金)を当てにして、東京に出てフラフラしたり、力の限り文章を書いては失敗したりと、くらげのようにフラフラ生きてきました。
今も、コミュニケーション能力に難あり、体力やメンタルも難あり、料理も苦手、田舎暮らしなのに免許はない(正確には自動車学校に行ったものの取得できなかった…)、友達がいない…という中々の残念ぶりから目を逸らして生き続けいます。
そんな私ですが、幼い頃から本やマンガは大好きで、それは大人になった今もちっとも変わらず、本の感想を書くことを生き甲斐に生き永らえる日々です。
今年もたくさんの作品を読んだわけですが、その中でもダントツで「このマンガは推したい!」と思った作品のレビューを、先日、ダ・ヴィンチニュースさんで執筆させて頂きました。
そのマンガは、heisoku先生の『ご飯は私を裏切らない』(KADOKAWA)。
本作は、29歳、中卒、恋人いない歴イコール年齢、友人なし、頼れる人は誰もなし、バイト以外の職歴もなく、短期バイトを転々として過ごす日々…という女性が、増幅する不安と憂鬱感を「ご飯」を使って止め、1日でも長く生き延びようとする様子が描かれているグルメと労働のマンガです。
主人公の女性(名前は明かされない)は、クビリスクへの備えのため、バイトを3つ掛け持ちして、空いている時間には日雇い単発バイトを詰めまくる日々…。
しかもバイトは「トロい自分でも、怒られないから」という理由で、中々過酷な仕事内容のものばかり選んで働いていました。
そんな彼女の唯一の生き甲斐は、「ご飯を食べること。
特に、“一粒一粒が生まれなかった命そのもの”である「いくら」への思いは熱く、「食べて命を自分のものにする事がこの人生何も得られなかった事への代償行為にもなっている」と述べるほどです。
本作は、そんな彼女の独白がページぎっしりに描かれているのですが、設定の割に、重すぎない展開が魅力でした。
明日への血肉と心の栄養にしている「ご飯」というものの「圧」や、雇用保険に入れないバイトの苦悩や闇も凄まじい勢いで描かれるものの、彼女自身が一度も自分の過酷な境遇を、誰のせいにもせず、色々な面で諦念を抱きながらも、寿命までしっかり足掻こうとしていたところが実に意外で、不可思議で、そこにこのマンガの良さを深く感じました。
詳しいレビューはダ・ヴィンチニュースで執筆したのでよかったらぜひ読んで頂きたいのですが…!✨✨😭🙏😞
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今のところ1巻で終わりのようなので、それはあまりにもったいないと思ったので、続きが出ないかなと期待しています。
今までに出会ったことのない、新しい種類のグルメと労働のマンガでした。
私は中々のダメ人間ですが、本を愛する心と、感想を書くことに関しての努力は、これからもずっと持ち続けていたいなと思います。
今日も一日お疲れ様でした。
さゆ