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(感想)ほんとうのさいわいを見つけるために
(以下、筆者Xより転記)
9/8、ノトゲキ番外特別上演『能登版・銀河鉄道の夜』観賞。「ほんとうのさいわい」を探求する本質はそのままに、楽しく観られて前向きさを感じさせる作品だった。『銀河鉄道の夜』は悲しみも持つ小説であるが、それをぼかすことなく、だけど受け取りやすくして伝える。とても丁寧な作劇だと感じた。
導入として演出から物語の簡単な説明などがあったり、途中に無理やりではなく観客も参加できる部分があり、そこでは同時開催のマルシェの宣伝もなされと、観劇しやすくし、芝居に親しみを持ってもらうための工夫があちこちでなされていた。
この、観劇しやすくする工夫は、展示ホールというシアターではない、没入しにくい場所での上演にいかに観客を引き込むか、という点でもうまく働いていて、普通にざわざわしている所のほんの少し横で、いつもは観ていないものをちょっと観てみる、くらいの距離感を作れていた。
展示ホールからはドア一つで外に出られるような造りで、外からやってくる、外に飛び出していくなどの演出も観られた。その演出からも、閉じこもることなくどこかへ向かおうとする意志を感じた。
「前向きさ」が感じられる大きな理由としては「ブルカニロ博士」の存在もあるだろう。改稿の過程で登場していた人物らしい。筆者は知らなかった。こちらのインタビュー記事を参照してほしい。
チケット、というか切符がかわいい。
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