中秋の名月
今日は満月が中天にかかっている。
しかも中秋の名月の日と重なっているという。
この偶然が次に重なるのは、30年後だという。
それを旧友が教えてくれた。
私が住んでいる離島ではそれぞれの郷で、各々の催しがある、
この郷では、満月の夜に子供たちが地域を練り歩いて「十五夜豆を頂きにあがりました」と声をかけるハロウィンのような催事だ。
食糧難だった昔、収穫の秋の喜びを分かち合うものとして始まったらしい。かつては椎の実とか、蒸かし芋とか、豆などを杓一杯与えたという。
時代は下ってしまったので、我が家では午後からラスクを作って皆に渡した。
そして満月に誘われて、バイクを繰り出した。
旧車の弱いヘッドランプでも、今晩は格段に道が明るい。
田舎の過疎地では、空が広い。そして星が美しい。さらに電線もないので、一本の道で月に行けるような錯覚すら覚える。
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