心の回復力・レジリエンスを構築するには?〜後編〜【漢方的メンタルケア】
☆レジリエンスを構築するために
最近良く耳にする言葉
『レジリエンス』
精神的なストレス負荷に対して回復する力
元の状態に戻る力
戻ろうとして抵抗する力
と言われておりますが、どうすれば心の回復力とも言えるレジリエンスが構築されるのか?
ということを前回よりお届けしております。
前回のnoteではアメリカ心理学会が提唱している「レジリエンスを築く10の方法」をご紹介しました。
改めてご紹介すると
・親戚や友人らと良好な関係を維持する。
・危機やストレスに満ちた出来事でも、それを耐え難い問題として見ないようにする。
・変えられない状況を受容する。
・現実的な目標を立て、それに向かって進む。
・不利な状況であっても、決断し行動する。
・損失を出した闘いの後には、自己発見の機会を探す。
・自信を深める。
・長期的な視点を保ち、より広範な状況でストレスの多い出来事を検討する。
・希望的な見通しを維持し、良いことを期待し、希望を視覚化する。
・心と体をケアし、定期的に運動し、己のニーズと気持ちに注意を払う。
と提唱されています。
今回は最後の項目
『心と体のケア』
に着目して
なぜ心とカラダのケアがレジリエンスを構築するために大切なのか
を今回は深堀りしてお届けしたいと思います。
なぜ僕らは精神的なストレスに対する回復力をつけるためにカラダを元気にしておかないといけないのでしょうか?
その理由としては何かに抵抗する、例えばゴムボールを握った時、ゴムボールはもとに戻ろうと反発する力がありますよね。
なにかに抵抗するには必ず力がいります。
☆漢方的体質・気虚や血虚だとレジリエンスが構築されにくい
これは身体的にも、精神的にも、抵抗するにはアドレナリンをしっかり出して、自律神経の交感神経を優位にしないといけません。
交感神経はアドレナリンの分泌を促し、カラダを頑張らせるので、当然体力がないとその状態を維持することができません。
なので、アメリカ心理学会のレジリエンスを築く10の方法ですが、今回深堀りししている
『心とカラダをケアし、定期的に運動し』
と言うところが一番大切だと思います。
心とカラダをケアすることで、疲労がしっかり取れ、カラダが本来持っている力を発揮することができます。
セロトニンなどの脳内物質はカラダが元気じゃないと食べたものから作られないし
カラダの元気不足、力不足
漢方だと気虚や血虚と言われるようなエネルギー不足だとしっかり脳に必要なものが届きませんから当然思考力も低下します。
また10の項目の中に
『定期的な運動』
とありますがカラダを適度に動かすことは漢方でも気血の巡りを整えると考えます。
そして、運動をしっかりすることで、カラダが鍛えられて、基礎体力がしっかりつく
以前もドラクエ式健康法の時にお話しましたが
運動して、カラダを鍛えることで、最大HPが増える、カラダのバッテリーの容量を大きくしたり、ある程度の年齢以降は、大きくすることはできなくても小さくなることを防いだり、緩やかにすることができます。
☆体力だけでなく考え方も大事
体力勝負なら、加齢と共にどんどんレジリエンスも低下していくだけなのか?
と思われるかもしれませんが、レジリエンスの構築は、先程のアメリカ心理学会の提唱した項目を見てもわかる通り体力だけでなく
『考え方』
も大切です。
若いときにはできなかった考え方をある程度人生の経験を積むことですることができるので
体力は少しづつ低下はしていきますが、それを補ってあまる経験を人生で行うことで、思考の部分でレジリエンスを構築できるようになると思います。
レジリエンスとは回復力、自発的治癒力と言われているので、ある意味、カラダが本来持っている病気や怪我を自分で治す力
『自然治癒力』の心版と言えると思います。
レジリエンスを構築するためにはカラダの元気、そして経験からくる考え方、両方が大切だと感じます。
☆自然治癒力もレジリエンスも礎は基礎体力
くしくも、自然治癒力の礎になっているのも基礎体力
レジリエンス、心の自発的治癒力の礎も体力という意味では改めて良い体調を日々維持しておくことが、心に大きな負荷が降り注いでも、早く回復する、もとに戻ることにつながると思います。
今現在辛い負荷がかかっている方はもちろんですが、生きている限り、避けれない辛いことはたくさんあります。
そのときにしっかりと耐えて、もとに戻れるようにするためにも日頃からの体調管理、心はもちろんですが、カラダを元気にしておくことって大切だと思いました。
◇レジリエンスは『負けへんで』
僕が最近大好きでよく聴いているPodcast番組、コラムニストのジェーン・スーさんとアナウンサーの堀井美香の番組『オーバーザサン』では
『レジリエンスは負けへんで!』という意味だ、というようなことをおっしゃっていました。
ここで言うところの『負けへんで』は好戦的に他人と競って勝つ、というものではなく、人生本当に色々な辛いことがありますが、そのたびに『勝つ』のではなく『負けない』
何か辛いことがあっても、そこからもとに戻る『負けへんで』だと思います。
繰り返しになりますが、もとに戻る力・レジリエンス
これがしっかり働くことができるように、何があっても、一度凹んでも僕らが人生を幸せに、楽しく生きるための、誰かに勝つためでない
『負けへんで』
でもとのボールの形に戻れるよう日々の養生でできるだけ、元気な状態を維持しましょうね。
2回に渡り最近良く耳にする『レジリエンス』という言葉について考えて見ました。
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