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不眠対策は『がんばらない』『努力しない』【漢方的メンタルケア】

☆秋の夜長ですが・・・

今回はお悩みの方が多い睡眠について。

秋の夜長でついつい夜ふかし

睡眠不足や寝付きが悪くなったり、眠りが浅くなり疲れが取れない、なんて方も秋は非常に増える時期です。

また、睡眠に対して何らかの不満を感じている方は今非常に多いのではないでしょうか?

その証拠に機能性表示食品として

『ストレスを緩和・睡眠の質を向上』

という表示で販売した

『ヤクルト1000』

が大人気で売れきれ続出というぐらいなので睡眠の質を良くしたい、寝れないわけじゃないけど眠りに対して不満を感じている方の多さがわかるというものです。

そんな睡眠に関する養生法はいろいろあります。

もちろん、腸内の善玉菌不足が原因でストレスや睡眠と関係深い

腸内で全体の7割〜8割がつくられるという

セロトニン

の分泌が低下してストレスや睡眠トラブルが起こっている方はヤクルトのような乳酸菌飲料を飲んで善玉菌を増やすという対策も良いでしょう。

☆睡眠対策も原因に合わせて対策をチョイスしよう

また、日光をしっかり浴びる

運動を定期的に行う

自律神経の乱れを入浴で整える

など睡眠と関連する自律神経を整える方法は食養生など含めてたくさんあります。

また、漢方でもストレスで気が張りすぎて夜になっても気分が静まらず睡眠トラブルが起こったり

血や気など、カラダに必要なものが不足して精神が安定できずに眠りの質が低下する方など

原因が様々で、それぞれの原因にあわせた対処法や予防法をチョイスすることが大切です。

しかしそれ以上に不眠対策で注意してほしいことが今回のメインテーマです。

☆寝よう寝ようと努力しすぎていませんか?

みなさん、寝付きが悪くなったり、睡眠の質が低下している時、あれこれと色々努力しすぎていませんか?

実は眠れないからと言っていろいろ努力をしすぎてしまうと余計眠れなくなる、ということがあるのです。

不眠を感じてあれこれと対処しようと努力するとカラダが

『布団=覚醒する場所』

と記憶してしまったり

布団に入るだけで

『今日も眠れないかも』

と不安を感じたりしてしまうのです。

要するに『布団・ベッド』という本来は眠気を誘う印のような場所が逆に

『眠れない』

という解消すべき課題と捉えてしまい、余計に神経が高ぶってしまって眠れない、という事が起こってしまうのです。

☆頑張れば頑張るほど眠れなくなる

普通の悩み事なら問題を解決しようと努力することは良いのですが、布団に入って

『さぁ、寝るぞ』

という時間帯だけは眠れるようにあれこれ努力してしまうことは逆効果になってしまうことがあるのです。

慢性不眠につながる悪循環は

布団に入った時に眠れないことを『解消すべき課題』と意識する

なんとか眠れるように努力する

覚醒水準が高まり不眠が継続、悪化する

このような流れで起こると考えられています。

なので、セロトニンの活性化、腸内環境の改善、自律神経が乱れないようにするストレスケアなどは日常的に行うべきですが、夜になって寝る時間になってからは特に

『寝れるように頑張ろう!努力しよう!』

ということは意識しないほうが良いでしょう。

僕たち現代人は何か問題が起こるとそれを解決しようと色々と答えを求めがちです。
もちろんそれ自体は僕たちにとって良いことだと僕は思いますが、場合によってはその問題解決をしよう!という思いがかえって問題を意識しすぎてしまい、悪循環に陥ることもあるのです。

もし『眠れないなぁ』と布団に入ってから感じたら

『どうせ今日は眠れそうにないからゆっくり楽しみの時間にしよう』

眠れない時間をプラスに捉えて『おまけの時間を楽しむ』

眠れないことに目が向かないから自然と眠気も起きやすい

という好循環が生まれてきます。

☆眠れない時間をどう捉えるかが大切

これは考え方、捉え方の違いで眠れない時間を

『ホントなら寝ているはずの時間に眠れない、もったいない』と考えるか?

『どうせ眠れそうもないから見たかったドラマでも見よう』『読みたかった本を読もう』『ゲームでもしよう』と昼間できないようなことができるボーナスタイムとして捉えるか?

かなり違うと思います。

できるだけスマホやゲームなど刺激が少ないことを楽しんだほうが覚醒水準が低下して眠気も起きやすいですが、ここで『眠れなくなるから』と意識するぐらいであれば、たまには良いと思います。

昔は一晩中でも起きて夜ふかししたい、と思っていたのに、いざ眠れなると起きていること、ねれないことにストレスを感じてしまうから不思議ですよね。

慢性的な不眠はきちんと原因から改善して行くことが大切ですが、たまにおこる不眠であれば

寝なくちゃ!

と頑張りすぎない、寝るために努力しすぎてしまうとかえって眠れなくなることがあるので

『今日は眠れないし、夜ふかしを楽しむか』

ぐらいの気持ちで過ごすと案外眠気が出てくるものです。

眠れない方で漢方薬を服用されている方も僕のお客様ではたくさんいらっしゃいます。

毎日ぐっすり眠るために定期的に漢方薬を服用されている方もいますが、中にはたまに寝付きが悪いときだけ服用してくださいね、という服用方法で漢方を使っている方がいます。

不眠のときだけ飲んでくださいね、というお薬を出すと

『今日は薬を飲むべきか?飲まないで寝るべきか?』

と悩んでしまう方が実は結構いらっしゃいます。

僕はそんなとき

服用するか?しないか?

で悩んでしまうとさらにその『眠れない』というストレスで眠れなくなるので

『どうしようかな?と迷ったら服用してしまったほうが良いですよ』

とお伝えしています。

その方の症状にあった漢方をお出ししているし、症状によっては毎日服用されている方もいるので、悩んでストレスにするぐらいなら飲んでしまったほうが良いですよね。

心地よい睡眠というのは取れている時は『当たり前』のことでその素晴らしさを実感することがありませんが、親の愛情と一緒で、失ってみるとその大切さがわかる、典型的なものだと思います。

みなさんもたまに誰しもおこりうる『眠れない夜』

もしそんな日があれば『1日のボーナスタイム』と思って寝ようと、寝ようと努力するのではなく、どうせなのでたまの夜ふかしを楽しんでしまいましょう。

今回は睡眠についてお届けいたしました。


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