妊活だけじゃない？良い排卵リズムは女性の美容と健康の基本〜前編〜【漢方的婦人科ケア】
今回は不妊症だけでなく、生理痛や生理不順、更年期障害に至るまであらゆる婦人科系の病気の予防、さらには美容とも関係深い
「良い排卵のリズム」について
お届けしたいと思います。
☆良い排卵のリズムは女性の健康の基本
排卵リズムが崩れてしまう『月経不順』多くの方はお悩みの不調です。
排卵とは今更ですが、月経のある女性の方が約一ヶ月に一度、卵巣で育った卵を妊娠するために放出する生理現象のことです。
一般的には月経周期は25日から35日以内ぐらいが通常月経周期と呼ばれています。
この生理周期の長さは多くの場合、排卵する日数によって変わってくると考えられています。
そして女性のカラダは、排卵をした後、子宮内膜が厚くなり黄体ホルモンの分泌が活発になる高温期という状態になります。
28日が通常の月経周期の方の場合
月経初日を「１」
と数えるとおおよそ１４日目に排卵。
その後の排卵から約１４日間が高温期と言われる状態となり、子宮内膜が厚くなり妊娠するための期間となります。
排卵のリズムが乱れてしまうと月経の周期自体が乱れてしまい女性の心と体に支障をきたす場合が出てきます。
それはなぜでしょうか？
☆月経リズムが乱れると様々な不調が起こりやすい理由
それは女性の体のメカニズムが脳から卵巣に対して
「卵を育ててください」
という指示を出すホルモンを分泌したり
「排卵をしてください」
というような指示を出すホルモンが脳から出たりしながらバランスをとっているからなのです。
この流れが乱れるということは卵巣や子宮などのカラダの機能トラブルだけでなく自律神経などの乱れの可能性もあるため様々な不調が起こるのです。
なので、月経周期がきちんと整っているということは女性の方が健康な状態でいるための大きな条件なので、良い排卵「卵活」がとっても大事なのです。
子宮や卵巣に何かしらの病気があったり、何かうまく機能しない原因があったりしても、当然ですが正常な排卵が起こりにくくなり、月経周期が乱れます。
なので大切なのは
体の機能的な部分に問題があり排卵がうまくいかないのか？
体に命令や指示を出すところに問題があり上手く排卵ができないのか？
というところをある程度を見極めることが大事だと思います。
そんな見極めに漢方の考え方というのが非常に有効だと思います。
もちろん婦人科などである程度検査をしっかりしておくことはとても大事なことです。
それでも原因がわからない場合やなかなか治療がうまくいかない場合などは漢方によって身体を整えるということは非常に有効だと思います。
☆良い排卵リズムを漢方的に考える
それではここからは良い排卵のリズムを整えるためにはどんなことが必要なのか漢方的に考えていきたいと思います。
ポイントは大きく分けて三つあります。それは
「気・血・腎」
の3つです。
この三つを整えておくことはとっても大事なことなんです。
毎月とりあえず生理は来てるから大丈夫
ある程度出血が出てるので大丈夫
けっしてそうではありません。
月経周期が整わないことで将来的な不妊の原因になったり、更年期障害の原因にもなったりするので早めのケアが大事です。
☆漢方的良い排卵のリズムその1「気」
まず最初は「気」についてです。
ストレスで排卵が乱れるという話をしましたが、漢方でもストレスケアは排卵を整えると意味でとても大事なポイントです。
漢方では体のエネルギー源である
「気」
が不足すると 血液がしっかり流れなくなったり月経を起こす元気がなくなったりします。
気疲れが非常に多く気を消耗してしまっている方や、もともと気力、体力不足で気を消耗しやすい方は注意が必要です。
また悩み事が多かったり、ストレス過多の方は
気の巡りが滞る
と漢方では言って気がしっかり流れないことできちんと卵巣や子宮に栄養や、脳からの指示が行き届かなくなり月経のリズムが乱れると考えます。
これは先ほどもご紹介したストレスで脳からの指示がきちんと出なくなり、排卵リズムが乱れるというところとつながりがあります。
気が不足して元気がなくなっている方はまず休息が大切。
肉体的にも、精神的にも疲労がマックスになると月経がきちんと来なくなってしまう原因の一つは中医学では気の不足だと考えます。
◇気の不足・気の停滞タイプの漢方的養生法
忙しすぎて疲労感が強い方などは 睡眠をしっかりとったり消化の良い食事でエネルギー補給をすることが大事です。
食べ物としてはお米や鶏肉など気を補う食品をしっかり摂るとよいでしょう。
気が不足している時はあまり激しい運動はせずに、ゆっくりとウォーキングをしたりストレッチなど軽い運動をする程度にしておきましょう。
◇ストレス過多の方は良い香りの物を活用
ストレスで気の流れが滞っている方は、 香りの良い食べ物を活用したり、 好きな香りの入浴剤を入れてゆっくりと入浴をしたりするなどしてリラックスする時間を作りましょう。
次回は『血』そして『腎』の弱りタイプについてお届け致します。
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