マガジンのカバー画像

エッセイ

17
さまざまなエッセイです。
運営しているクリエイター

2018年3月の記事一覧

30女のバイト遍歴2 - 小顔ラブロマンスにB’zでソウルかますマクドナルド

30女のバイト遍歴2 - 小顔ラブロマンスにB’zでソウルかますマクドナルド

もちのろんのマクドナルドである。
日本国民の3パーセントくらいは、バイト処女をマクドナルドに奪われているのではないかと思う。しかし残念ながらわたしにとっては二人目の男である。

近所のしなびたダイエーの1Fに、マクドナルドが出来た日のことはよく覚えている。
わたしが7歳くらいのときだったと思う。
押せ押せの大行列で、
わたしの母も人生初のマクドナルドに大興奮で私たち姉弟の手をひいていた。

ア、ア

もっとみる
さよなら、わたしの心の中のリカちゃん

さよなら、わたしの心の中のリカちゃん

肉の多い生涯を送って来ました。
わたしはポッチャリになりつつある、いやこの際デブになっているという事実をはっきり認めようと思う。
わたしの心の中のリカちゃん人形が叫ぶ。
「お前はデブだ!」
この事実を認めるまで、意外にも時間がかかった。
というよりも、気がつかなかったのである。人は身近な出来事の変化には、本当に気づかないものなのだなあと改めて実感した。

ある日の職場にて、
課長から新しい作業着サ

もっとみる
春の昼下がりはコインランドリーにいこうよ

春の昼下がりはコインランドリーにいこうよ

カナダに住んでいたころ、毎週日曜日はわたしのコインランドリーDAYであった。
というと聞こえはいいが、要はなけなしの数ドル片手に一週間たまりに溜まったボロきれを洗濯機が「ああっもうそれ以上はだめぇ、ああっ」と悶え苦しむほどパンパンに詰め込みガンガンに洗いまくる日である。
そんなに詰め込んだらちゃんと洗えないヨ?  と柔軟剤使うタイプの女に髪の毛サラッされそうだがとにかく水を通して熱風をあてればな

もっとみる
30女のバイト遍歴 1  - 13歳、チンピラのチラシ屋でバイトしてた時のはなし。

30女のバイト遍歴 1  - 13歳、チンピラのチラシ屋でバイトしてた時のはなし。

いわゆる、なんとなしに不安っていうものが、30になってから初めてにょきにょきとその姿を現してきたような気がする。
私はいままで悩みという悩みもなく、とにかくその場その場の欲求に従って生きてきたのだけど、ふと振り返ってみてしっちゃかめっちゃかな自分の履歴書をみて愕然とした。

肉屋、バーテンダー、ペンキ屋、居酒屋の調理人、事務員、AD、CADオペ、改札機の保守員、テレビの美術さん、遺跡発掘、イタリア

もっとみる
J-POPにみるもう一人じゃないよ主義

J-POPにみるもう一人じゃないよ主義

納豆子持ち昆布ご飯をかきこむ昼下がり、またも仕事にあぶれた私にラジオから甲高い女性アイドルたちの喚き声が聴こえてくる、そして彼らしきりに「もう一人じゃないよ〜」と歌い上げている。
「君は、もう一人じゃないよ!」そうか、うん、そっか、いや何年も前からどうも蔓延してる感じのこの孤独、ダメ!絶対!主義はなんなんだろうとすする味噌汁。
さて、やっと一人でホッとひと息、と腰を下ろそうとしたらワ〜!っと団体で

もっとみる
ひみつの海外(こっそり読んでね!)

ひみつの海外(こっそり読んでね!)

カナダ・トロントに住んでいたころ。無職に耐えられず日本食料品店で働いたことがあるのだけど、そこの日本人店員たちの醸し出すあまりの日本アッパレ!クール!ジャパン!感にばちばちやられてしまって、すぐにやめてしまった。
日本の文化は言語や食や美において優れていて、西洋の文化は雑だとか品がないだとかなんだかそういうざっくりとした議論(というよりぼやきであるといったほうが正しいと思われる)を聞いていると、

もっとみる