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薩摩琵琶 髙橋育世
2024年8月23日 12:55
2024年新作琵琶曲「板額御前」についてお話しします。板額御前(はんがくごぜん)は、鎌倉時代の越後国(現在の新潟県胎内市)に実在した女性武将です。私が板額御前という名前を知ったのは、もう30年以上も前のことです。琵琶の師匠、故五十嵐雅水先生と、板額御前の曲を作りたいという話をしました。その頃,新しい琵琶の曲をどんどん作ってみなさい、と、師匠から言われていた私は、主に郷土の伝説や、歴史上
2024年2月27日 18:20
俳句の季寄せをめくっていたら、2月に義仲忌という言葉を見つけました。木曽義仲の亡くなった日が季語になっているのです。とあります。1148年の旧暦の1月20日は新暦で表すと3月4日らしいので、これ2月の季語で良いのかな?という疑問もありますが、睦月だったので=冬の出来事というイメージなのかもしれません。ちなみに、大津にある義仲寺で現在も行われている「義仲忌」は1月に開催されているそうです
2024年1月8日 18:45
筆無精しているうちに年を越してしまいました。昨年の演奏会の演目について書きます。昨年、2023年11月5日。新潟市芸能まつりの一環として開催された「琵琶楽演奏会」にて、「屋島の誉」を演奏しました。屋島の誉は、平家物語の中のお話です。屋島は、現在も香川県高松市の北東の海辺にある、平たい頂を持った特徴的な地形の島です。島といっても、今は周辺の埋め立てが進んで陸続きになっているので、海に張り
2023年12月14日 19:52
本日12月14日は、赤穂浪士の討ち入りの日とされている日です。しかし、元禄15年12月14日というのは旧暦で、現在の新暦に変換すると1702年1月30日なので、そう考えると1ヶ月ほどの季節感の違いがあります。数日前から江戸の町に雪が降っていた、という伝承も、1月の末なら珍しいことではなさそうです。最近ではあまり見かけなくなりましたが、昭和の時代くらいまでは「年末恒例」のものとして一般的