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ホームズの最期は本当か?【読書のキロク・Audible】
こんばんは、"もっちゃん”です。
記事に興味を持ってくださり、ありがとうございます。
Audibleにシャーロック・ホームズのシリーズが結構出ていることを知り、今週の通勤時間はホームズタイムとなっています。
過去に何度かホームズのシリーズは読んではいるものの、訳者が異なるのもあってか、また、読み聞かせてくれていることの効用もあってか、新鮮な気持ちで毎日聴くことができています。
以前、第1弾に関するキロクの記事を書きました。
今回は第2弾になります。
◯今回聴いた本『シャーロック・ホームズの回想』 著者:コナン・ドイル 石田文子 訳 角川文庫
『シャーロック・ホームズの冒険』に続く第2弾です。
個人的にはパイプをふかすホームズが表紙になっているのが気に入っています。
Audibleなので、本を持ち歩くことはないんですけど。
◯概要
ホームズ、死す……?!
ホームズとモリアーティ教授との死闘を描いた問題作「最後の事件」を含む第2短編集。ホームズの若き日の冒険など、第1作を超える衝撃作が目白押し。発表当時に削除された「ボール箱」も収録。
今回も12編の短編集です。
ホームズが好きな人は好きな作品ですよね。
ホームズの兄“マイクロフト”が出てきたり、"モリアーティ教授”が登場してくるのもこのシリーズになります。
◯ホームズの最期は本当か!?
シャーロック・ホームズの最期についてはみなさんご存知でしょうか。
本作品には、『最後の事件』が取り上げられています。
『最後の事件』では、ホームズと宿敵モリアーティ教授との直接対決が描かれています。
そしてその終盤、ライヘンバッハの滝にて、相棒ワトソン博士がホームズの元を離れた際に、文字通り直接対決となり、
モリアーティ教授と揉み合いの末に2人とも滝壺に落下するという。
非常にあっけない結末となっています。
ホームズと同等の頭脳を持ち合わせているモリアーティとの対決です。
裏側には数多くの頭脳戦が敷かれていたとは思うのですが、『最後の事件』では、そのほとんどは描かれることなく、あっけなく終わります。
少し物寂しさを感じる結末です。
一説によると、ドイルはホームズ作品を終わらせたく、唐突に終わるような作品を作った、とも言われています。
そりゃファンからしたら大ブーイングですよね。
現代で言えば、
アニメ版「新世紀エヴァンゲリオン」(おめでとうのやつ)
とか、
「相棒」のダークナイト(相棒が急につかまるやつ)
くらい、唐突で納得のいかない終わり方のように思います。
製作陣の事情はあるにせよ、寂しい限りです。
ただ、なんとなくドイルの終わらせ方には含みも感じます。
滝壺に落とすという、「もしかしたら生きているのではないか?」と読者に思わせる、うまい終わり方だと思います。
これをやったらブーイングが出ることを想定して、「実は生きてました!」的な展開も可能にした終わり方なのではないでしょうか。
ウケなかったらそのまま終わりでもいいし。
作家の構成とは奥が深いものだなぁと思いました。
◯ホームズ作品はスッキリ読める!
いつも思うのですが、ホームズの謎解きのフェイズはとてもあっさりしています。
『名探偵コナン』から入った私としては、最初は非常に拍子抜けでした。
あんな奇々怪界なトリックなんて、ホームズの世界ではほとんど存在しません。
ビックリするくらい鮮やかに事件を解決します。
これが一つホームズ作品の魅力でもあり、読みやすさに直結するところだと思います。推理小説ではありながら、なんともスッキリした読み心地を味わうことができるように思います。
◯ホームズの魅力はどこにある?
そう考えた時に、では世界の推理小説愛好家たちからもホームズが人気なのはなぜなのでしょう。
推理小説を読む人たちからすれば、どちらかというと壮大なトリックとか、意外な裏を描く展開とか、伏線の回収とか、そういったのがあるほうが楽しめるようにも思います。
なんとなく、私が思うホームズの魅力は、
ホームズ自身のかっこよさ
に尽きるのではないかと思います。
もちろんワトソン博士をはじめ、アイリーン・アドラーとかモリアーティ教授とか、登場人物それぞれのキャラが立っていて魅力的なところもあります。
ドイルのすごいところは、推理小説としながらも、こうした魅力ある人物の描写にあるのかなとも思いました。
挿絵はなくとも、それぞれがどんな人物であるのか、ありありと目に浮かびます。
そのあたりがホームズ作品が好きな一因なのかなと思いました。
そんなことを考えた1冊でした!
最近は実用書ではなく、小説ばかりAudibleで聴いているような気もしますが、これはこれでリフレッシュになりとても良いです。
次作品もホームズを聴いてみたいと思います。
自己紹介はこちらから。