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就労継続支援A型に通所しながら障害年金2級をもらえる時代の終了

今回はこれまでグレーゾーンになっていた、A型作業所に通いながら障害年金2級をもらえる人がいなくなるという話を書いていきたいと思います。

障害年金の審査体制の変更

これまでは障害年金の書類の審査というのは年金機構から委託された医者が中心となって行っていました。

それに対して、現在は日本年金機構の職員が審査の中心となっています。

具体的には医者ー>年金機構の職員という仕組みだったのが以前で、今は年金機構の職員ー>医者という順番で審査が行われるようになっています。

この変更によって、日本年金機構の職員の審査が中心となり、医者はそれに対して口を出しづらい構造になってしまいました。

それにともなり、これまでグレーゾーンとされていた働き方が明確になる可能性があります。

例えば、これまでは就労継続支援A型に通所しながら障害厚生年金2級をもらっていた人がいました。

その人が悪いというわけではないのですが、障害年金の2級の基準が働けていない人となっている以上、この働き方はかなりグレーゾーンだったと言えます。

しかし、それまでの慣行でA型作業所で働けていても障害厚生年金2級をもらっていたり、障害基礎年金2級をもらっている人がいたのです。

ただ、障害年金の審査体制が変わることによって、このようなグレーゾーンがなくなる可能性が高くなりました。

具体的にはA型作業所に通所しながら障害厚生年金2級をもらっていた人は3級に等級落ちしたり、障害基礎年金2級をもらっていた人はそもそも障害年金をもらえなくなったりする可能性が高いと言えるでしょう。

これからの障害者の働き方は二分される

おそらくこれからの精神障碍者の働き方は二分されると思います。

作業所で働く人をできるだけ減らして、一般企業の障害者雇用を増やしたいという国の方針に沿う変化が起きることになります。

具体的には働き方が二分されると思っていて、B型作業所に通所しながら生活保護を受ける人と、一般企業の障害者雇用につきながら障害厚生年金3級をもらう人に分かれると思います。

これまではその中間であった、A型作業所に通所しながら障害厚生年金2級をもらう人がたくさんいましたが、審査基準が年金機構の職員によって統一されることによって等級落ちする可能性が高くなると思います。

また、厚生年金に入るための条件が緩和されたことによってA型事業所はどんどんつぶれていくことになります。

厚生年金に入っている利用者がいると、その人の分の社会保険料の半分を会社が負担しなくてはいけなくなるため、そのA型事業所の経営は厳しくなります。

かといって利用者の労働時間を減らしてしまうと国からの補助金をもらいずらくなるという挟み撃ちに合ってしまい、A型事業所の経営は今後もかなり厳しくなっていくでしょう。

それにともなり、A型作業所がB型作業所に置き換わるという現象が起きるようになりました。

よって一般企業に障碍者雇用として雇ってもらえない人の働き方としては、B型作業所に通所しながら生活保護を受けるという形になると思います。

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