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地域を旅する学びが育む、成長と繋がり[明神光竜さんの旅]
大学事務局、各地で学生を受け入れる地域事務局、さとのば生、ボードメンバー…
未来を創る学び場づくりを目指す仲間たちが集うさとのば大学。普段はオンラインでの関わりがメインですが、年に1度だけ、対面で集まる合宿を開催しています。
2023年度は、宮城県女川町に約50人が集結しました。
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今回、合宿の中で撮影されたとある1枚の写真をご紹介させてください。
地域事務局スタッフと、さとのば生が収められたこの写真が、今回の合宿のひとつの象徴的な瞬間を表していました。
それは、さとのば大学のコンセプトである「地域を旅する大学」、そのひとつの価値が凝縮されていたからです。
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高知から郡上、そして女川へ…「食の力で人を幸せにしたい」という夢を追いかける学生
写真右側に映るのは、さとのば大学2年生の明神光竜(ひかり)くん。高知県出身の彼は、1年生は岐阜県郡上市で、2年生の現在は今回の合宿開催地でもある宮城県女川町で暮らしています。
高校時代は「観光甲子園」で入賞するなど精力的に活動し、大学受験では世界7都市を巡りながら学ぶ世界最高峰のミネルバ大学に挑戦。惜しくも合格には至らなかったものの、その後さとのば大学を受験し合格、今に至ります。
▼光竜くんのこれまでの歩みはこちら👣
1年生で滞在した郡上市では、「マイプロジェクト」として、オリジナルパン開発を発案。出身地である高知県のご当地パン「帽子パン」を郡上市の食材を使ってアレンジするという試みに挑戦しました。
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試作品を作ってはフィードバックをもらい、販路開拓のために店舗への営業も行いましたが、門前払いに遭うことも…。
苦難の連続だったプロジェクトは商品化・販売にはたどり着かなかったものの、「実際につくったパンを地域で振る舞ったときにはおいしそうに食べてもらえて。そんな笑顔を見て『食の力で人を幸せにしたい』って思えてきた」と、明神さんは振り返ります。
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郡上での成長と女川での挑戦、旅路を見守る大人の存在
そして写真左側に映るのは、長良川カンパニーのメンバーの岡野早登美さん。さとのば大学地域事務局スタッフとして、郡上市で明神さんの活動をサポートしてきました。
明神さんが郡上を離れて早一年。今回の合宿で、彼の成長を目の当たりにした岡野さんは、
「光竜くんが堂々と自分を表現し、大勢の大人の前で、パンをふるまう姿に、とても感動した」と話します。
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「郡上で教わった天然酵母の起こし方を活かして、女川の恵みから天然酵母を起こしていること。それをみんなの前で表現している姿から、郡上での試行錯誤の日々が、ちゃんと彼の身体の一部になって活かされていることを感じました」と、共に過ごした日々の意義を、改めて感じたという岡野さん。
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「彼が郡上での経験をここまで発酵させられたのも、さとのば大学で学びを積み重ねることが出来たからだと思います。 女川でも生活の中で様々な経験が彼にとって素晴らしいものであったことは、大きく成長したひかりくんの姿をみて容易に想像できました。
そんな彼の成長を通じて、私自身がエンパワーされました。彼を通じて得た新しい魅力的な地域とのご縁にも感謝してます」
と語りました。
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地域でたくさんの「家族」に出会いながら、旅は続く
さとのば生にとって「地域を巡る」ことの価値は、様々な地域の人の暮らしに根付いていくことで、様々な自分と出会い、光竜くんにとっての岡野さんのように「家族」ともいうべき存在と出会うことにあると言えるでしょう。
明神さんの女川での生活も残りわずか。1月に実施したクラウドファンディングも達成し、彼のプロジェクトはさらに前進していきます。彼はさとのば3年目にどの地域を選ぶのでしょうか。
光竜くん、そしてさとのば大学の旅は続きます。
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