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観光客として住む、歩く、そして書く。

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短いエッセイをまとめています。姫路に住んでまだ一年弱。結婚してまだ一ヶ月。あらゆることが新しく見えるさとくらのエッセイです。
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記事一覧

本を読む速度と書く速度は連動するのか。

 本を読むのが昔から遅い。  何度か早く読む訓練をしようと思って、一冊読み終わるまで他の…

さとくら
1日前
10

姫路の生活を振り返る「君と僕がーー“僕たち”になる時」

 姫路に住んで一年が経った。  僕は今まで広島と大阪に住んでいて、その二つで比べると姫路…

さとくら
1か月前
10

「なつやみす、ボクは」過去になった平成を見つめるアニメーション「怒りのオコリザル…

 ポケモンアニメシリーズのコンテンツで「POKETOON」をご存じでしょうか?  公式サイトには…

さとくら
1か月前
11

呪いや運命はテニスの壁打ちのように打っては返ってくるから。

 吉川浩満があるイベントの中で、スラムダンクの安西先生の名言「諦めたら試合終了ですよ」を…

さとくら
1か月前
20

せめて遅延を前向きに捉えたい。

 遅延、遅延、遅延。  ここ二日、JR神戸線は遅延が続いている。僕は姫路に住んでいて、職場…

さとくら
2か月前
7

昔、妻が使っていた学習机で文章を書く、「住めば都」「夏と変わる生活」。

 この八月に引っ越しをした。  人生で数えてみると七回目の引っ越しだった。僕の父は幼少の…

さとくら
2か月前
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曖昧さについて考える。「「書く」(公開する)ために読ん」だ本は「書く」(公開する)に役に立たつのか。

 X(旧Twitter)で松田樹という方の以下のポストが目に止まった。  吉行淳之介のエッセイでよく出てくる話で、小説のネタになると思って行動したことは大した小説のネタにならないが最初に浮かんだ。  僕は「「書く」(公開する)ために読ん」だ本は「書く」(公開する)に対して役に立たないんじゃないか、と疑っている。  いや、違う。「僕の場合は」役に立たないと書く方が正しい。より正確には、読んだものはすぐには「書く」に役立てられない。  本を読んだ時、水が地面の表面を濡らすよう

たやすく世界を変えてしまうことの責任と検証。

 対談系のネット配信を見てかたら「私、本気で世界を変えたいって思ってるんです」と言う人が…

さとくら
2か月前
11

正しく自堕落に過ごすための有給の使い方。

 土日のどちらかを寝て過ごす。  少なくとも半日はベッドから出ない時間を作らないと、とて…

さとくら
3か月前
18

名前を覚えられない僕ができるリスペクトの方法について。

 僕は人の名前を覚えるのが苦手だ。  けれど、この一文は正確ではない。  基本的に僕の人生…

さとくら
3か月前
19

できないことが年齢と共に増えていく世代が始めるための目線。

 一人暮らし時代、毎週のようにお酒を飲んでいた友達がいる。  彼は僕が同棲をはじめてから…

さとくら
3か月前
20

「いかに敵から利益を得るか」は「いかに敵を作るか」であるとすれば。

 岩波文庫を置いている本屋は偉い、という話を時々耳にする。  その理由は他の出版社と異な…

さとくら
3か月前
7

映画「グッド・ストライプス」を通して考える父と息子の「素晴らしき平行線」。

 僕が初めて結婚って良いものかも知れないと思ったのは、岨手由貴子監督の「グッド・ストライ…

さとくら
3か月前
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「個人が優先される社会」と「会社が優先される社会」の狭間で。

 平日の朝、僕は時間通りに起きる。  仕事に行きたくないと思っても、シャワーを浴びて朝ご飯を食べて仕事の準備をする。僕の中には仕事には行くのが当たり前だとインストールされているらしい。  少し前に、大雨の日があった。前日からで計画運休が囁かれており、会社は出勤できる人がどれくらいいるか確認していた。僕は姫路から大阪に通っているので、「さとくらくんは無理だね」と言われた。  僕のいる部署の他のスタッフは電車は動くけれど、メンタルや体調を理由に出勤を渋った(一人はその場で有給