おすすめのお金の本その15:格差は心を壊す 比較という呪縛
こんにちは。東京都練馬区でマネトレをしているファイナンシャルプランナー(FP)の佐藤彰です。
今日はお金について考えるおすすめの1冊のご紹介です。
今回ご紹介するのはこちら。
GWということで、あえて骨太な作品をご紹介します。
世間一般的には、経済的な貧しさが様々な社会問題の元凶だと言われます。
しかし、本書はその認識は誤りであり、本当の元凶は「格差」だと主張します。
社会不安の元凶は格差
米国では社会不安を感じる人の割合が30年前と比べて2%から12%に上昇していると本書では紹介されています。
給料に関する私たちの幸福度や満足度は、その給料で欲しいものを買えるかどうかではなく、他人と比べて高いかどうかに左右されるということです。
これは、よく考えてみれば1つの見方としては合理的だと考えます。
最近は、幸福度をGDPとは違った角度から測る指標がときどき話題になることがあります。
そういった指標で、幸福度が高いと言われる国には、ブータンなど経済的には裕福とは言えない地域も含まれます。
また、日本の歴史を見てもどうでしょうか?
経済的に貧しい時代がありましたが、その時代と比べて必ずしも今を幸せと感じる方が多いとはいえません。
戦争や飢餓はなくなりましたが、今は自ら命を絶つ人が毎年数万人いるという状況です。
不平等な国で起きること
不平等な国で発生するのは、自己顕示です。
他人に認めれたいという欲求は、社会不安の大きい国では、出世、優越感、不名誉を避けたいという欲求にかき消されてしまうと、本書では述べられています。
その傾向の1つとして、所得格差が高い国ほど広告への支出が大きいというデータも紹介されています。
下の人間だと思われたくないというプレッシャーが、うつになるか自己顕示に走るか、の選択を迫ります。
格差是正への対策
こういった格差是正のために、本書ではいくつかの処方箋も書かれています。
べーシックインカムの導入、会社を組合のような平等な組織に変えるなど、他の経済書でも結論だけ見れば同様の内容です。
内容としては、スケールが大きい話ではありますが、「格差」から生じる各種弊害はとても身近なものです。
今は、物価の急上昇で所得の低い方や高齢者の方に特に負担を強いる状況になりつつあります。
そんな今の時期に「格差」について考えてみるのは、お金の本質に考えるには持ってこいではないでしょうか。
ご興味を持った方は、ぜひ読んでみてください。
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