#173 新潮新人賞2025に向けて、再始動!
以前、『いちばん新しい友だち』という記事を書いて、大切な友だちを紹介しました。それは、自分が書いた小説の登場人物たちでした。これまでに書いた中編小説2本、短編小説2本では、すべての作品で同じ世界や場所が登場し、時間や注目する人物が少しずつ異なっているという「大説ー小説」アプローチを取りました。これから取り組む5本目の中編小説でも、同じ世界の違う部分を描きます。
次の挑戦は、「新潮新人賞」
昨年9月には「文學界新人賞」に応募しましたが、次は「新潮新人賞」に出します。純文学系の文学賞はそれぞれ個性があるのですが、自分の作風に一番合っているのは新潮ではないかと勝手に思っています。
3月末が締め切りなので、あまり時間はないのですが、僕は筆そのものは早い方なので、「想いと物語の地図」ができれば、あとは「書くだけ」という感覚です。新潮の制限枚数は400字詰め原稿用紙換算で50枚以上250枚以下と幅が広いです。今回は、200枚〜250枚の間を狙って行こうかと思います。靴屋さんの物語で、どのブランドのどのモデルの、サイズ何cmの靴が登場するかまで決まりました!
前作の反省
ところで、文學界新人賞に出した作品を読んでくださった多くの人に、同じことを言われました。それは、「登場人物がカタカナ二文字ばかりで、誰が誰だか分からなくなった!」ということでした。これはいけないですね。
「大説ー小説」アプローチは変えないので、これまでの4本と同じ人物が何人か登場するのですが、主役となる数人だけは、名前を漢字表記にしようと決めました。今の時代、「同姓同名、漢字も同じ」人がいるとご迷惑をかけることもあり得るので、検索しながら巧みに避けて参ります。
ジョセフィン・マーチに学んだこと
小説を書く上でいつも思い出すのは、LMオールコット作『若草物語』の主人公、マーチ家の次女、ジョセフィン・マーチ(通称ジョー)が小説を書く時に心がけたことです。それは、「よく知らないことは書かない」です。小説は創作ですが、血が通っている必要があります。そのためには、「完全な想像」でストーリーを書くことは、僕はしたくありません。
どんなに現実離れした設定や出来事があっても、実体験であるかどうかは別として、自分がよく知っている世界と何かが繋がっている方がいい、と考えます。ついつい物語をドラマティックにしようと自分が知らない世界を持ち込みそうになったら、「ジョーなら何と言うだろうか」と思い直して、地に足のついたエピソードに書き換えていきたいと思います。
事前レビュアー募集!
昨年9月の作品では、3人の方に応募前の「事前レビュー」を有料でしていただき、物語の流れや不適切な表現、読んでいて「よどみ」を感じる箇所、また「個人的に不快に感じた部分」の指摘をお願いしました。実は、かなり激しい暴力シーンを描いたのですが、さすがに読むのが辛いと複数の方に言われて、一部の描写を変更しました。
そんな「事前レビュー」をしてくださる方、いらっしゃいませんか? 予定では原稿を2月末〜3月9日頃にお送りして、2週間ほどで読んでコメントを頂く内容です。謝礼は5,000円程度を予定しています。ページ数的には単行本で150ページくらいの中編です。「やってもいいよ」という小説好きの方がいらっしゃいましたら、下のリンクまでご連絡ください。5人前後で考えています。
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次作では、主人公は姓名ともに漢字で登場します。カタカナと違って、なんというか、現実味が増しますね。実在の人物がモデルではあるのですが、その方と最後にお会いしてからすでに13年ほど経っています。この作品を書くことで、また何らかの縁が繋がることを信じて、再度あの世界に戻ることにします。
それでは、再度旅に出る前に、腹ごしらえをしたいですね。いつも物語の中心の、「ドライブインひいらぎ」名物のカツ丼セットです。カツ丼にお新香とお味噌汁、サラダ、さらに温かいお蕎麦が付くという、かなりの「てんこ盛り」ですね!
今日もお読みくださって、ありがとうございました⛩️
(2025年1月27日)