何もない日にミルクレープを作った11月17日
本当に予定がない日って、たまにある。
無理やり予定を入れてもいいけど、わざわざ入れなくたっていい。
「そんなもん、てめえの好きにすりゃいいさ」って心の中の誰かが言った。誰かはよくわからないけど、聞こえた気がする。
じゃあ、予定は入れないけど、せっかくだから楽しいことをしようと心の中の私が言う。
とはいえ、息子も疲れているし、夫も疲れ気味。家でゆっくりしたいけど、ちょっとだけ、非日常が欲しい。頭の上に豆電球を灯した私は、早速、冷凍庫に眠っていた業スーのクレープを叩き起こした。
「起きて!朝だよ!春だよ!遅刻するよ!そんなに眠っていたら、干からびて、もう食べられない体になっちゃうよ!」
「仕方がないなぁ。気持ちよく寝てたところなのに。このままミイラクレープになって、カリッカリのトルティーヤになるのも悪くないなぁって思ってたんだけどなぁ。そんなに言うなら、起きてやろうか」
冷凍庫から取り出したクレープがじわじわと解凍される間に、私は次男に声をかけた。
「おいでー!ミルクレープ作るよ〜!」
ゲームをしてた次男だったけど、「なになに?」と食いついてきた。私は「ミルクレープを作るんだよ」と答える。実のところ、これまでの人生でミルクレープを作ったことはない。でも、クレープと生クリームがあれば何とかなりそうな気がするけど、果たしてどうなんだろう。乞うご期待!!
バナナとチョコレートを入れて、チョコバナナミルクレープを作ることにして、次男にチョコレートを割ってもらった。
私はバナナをスライスする。
バナナもチョコレートも小さくなった端から、なくなっていく不思議。つまみ食いこそが、手作りおやつの醍醐味!
かろうじて残ったチョコレートは、適当にレンチンしてみた。取り出して、すぐに失敗だと気づく。加熱しすぎて、ボソボソになってしまった。それでも次男は美味しいと言ってつまみ食いを繰り返していた。
生クリームを泡立てるのもめんどくさいので、業スーで冷凍のホイップクリームを買ってきた。1Lで300円くらいだった。すごい安いし、ずっとこれでいいかも。泡立てるってすごい労力いるし、マジめんどい。
結構固めのホイップ。伸ばすのは向いてなさそうな感じがしたけど、強引に伸ばしていく。一番下は具なしで、ホイップのみ。2枚目に取り掛かろうとした時、事件は起きた。
あっ!!
まあ、結局伸ばすからいいのよ。
絞り口に用はない!
クリームが先か、具が先か。
よくわからんので、具を先に載せてみたら、めちゃくちゃクリームが伸ばしにくい。
次男と協議をし、「クリームが先でその上に具が間違いなかろう」と言うことで、仕切り直し。なんとかそれっぽくなってきた。
できたよー!!
今日の晩御飯はキムチ鍋。
市販のつゆに、追いコチュジャンと醤油と砂糖で、さらに甘辛に。締めはラーメン。
めちゃくちゃお腹いっぱいになったところで、デザートのミルクレープ登場。
まあ、なんとか形を保っています。
初めての割にいい感じではないでしょうか。
しかし、鍋を食べた後にミルクレープは多かった。けど、既製品を使ってるだけあって、ちゃんと美味しい。みんなで、大満足で食事を終えた。
こういう何もない一日だって、誰かと一緒に何かをしたら特別な一日になるって信じたい。もしかすると、何かあった一日に紛れて、これから一度も思い出さないかもしれないけど、それでもいいかなと思ってる。