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「お茶菓子買ってきて」

母は食べたことを忘れるので、お菓子などを目のつく場所に置いておくと、無くなるまで食べてしまいます。
なので毎日のおやつはお盆で、さらにお皿に載せて出します。

食べたことは忘れても、お盆とコーヒーカップと空のお皿を見れば「ああ、何か食べたんだな。」とわかります。

一時期の荒れた頃は、お菓子を探して棚の中を散らかしたりしたこともありましたが、今はだいぶ落ち着いています。

それでもたまに、たった今おやつを食べたばかりなのにまた何か食べたくなったか、息子に「何かお茶菓子買ってきて。」と、千円札を一枚渡すことが。

「うん、わかった。」と言いながら、息子はその千円札を受け取ります。でもその千円札はすぐに私が受け取り、また母の財布に戻す・・というルーティン。

食べたいと思ったことも、頼んだことも忘れてしまうので、これで丸く収まります。

おやつはその時間に家にいる誰かが出すことにしているのですが、「買ってきて。」と頼むのは、いつも息子なのです。


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