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【適応障害休職日記】これからもずっと変わらない
休職65日目
緊張の日。
天気は私を応援してくれているかのようにぽかぽかの晴れだった。
大丈夫、大丈夫と朝から何度も繰り返した。
変わらなかった
午前中はリワーク。
これも何かの巡り合わせなのか、最初の休職をしたときに、
初めてリワークに来た日に受けたプログラムと同じだった。
あのときは「早く戻りたい」と、それしか考えていなかった。
1年後に退職するとは思ってもいなかった。
大好きだった仕事。
大好きだったから、退職してからずっと行けなかった。
職場の前も通れなかった。
職場の公用車に遭ったらパニックになった。
「ごめんなさい」
ずっとその気持ちでいた。
1年以上かけて、カウンセリングでふりかえりをしてきた。
そのなかで心理師さんに、
「自分を許してあげてもいいんじゃないですか」と言われた。
それから少しずつ準備をして、今日、2年半ぶりに職場に行く日を迎えた。
ずっと曲がれなかった交差点を2年半ぶりに曲がった。
職場には変わらず公用車が5台並んでいて、
正面には所長の車が停まっている。
車の中で何度も深呼吸をした。
正面玄関に入ると、懐かしい記憶が戻ってきた。
小窓をノックすると、所長がニヤッとして手招きしてくれた。
2年半ぶりの事務室。
私が働いていたときと同じ配置。
2年半前と同じ掲示物。
所長にあいさつをして、2階の利用者さんのフロアに行った。
1年目にメンターでついてくれていた先輩が待っていてくれた。
「いろどりさん、待ってたよ。会いたかった」
私もずっと会いたかった。ようやく会えた。
一緒に働いていた職員の人たちみんなが、変わらずに迎えてくれた。
利用者さんも私のことを覚えてくれていた。
働いていたときと同じように、手を伸ばして握手してくれた。
私の姿を見て立ち上がってくれた。
目をまん丸にしてびっくりしてくれた。
横に並んで座ってくれた。
うれしいときの仕草をしてくれた。
うれしくないときの仕草もしてくれた(笑)
大好きだった職場。
大好きだった職員。
大好きだった利用者さん。
変わらずに大好きなままだった。
退職前は10分もいられなかった。
今日は時間はあっという間に経って、2時間もいることができた。
「ごめんなさい」と退職した日。
今日は「会いたかったよ」「ありがとう」をたくさん伝えられた。
今まで前職のことに触れるとパニックになってしまっていた。
自分からも話せなかった。
話すのが怖かった。
調子を崩して、何度も職場で倒れて、休職してたくさん迷惑をかけた。
けど、今日職場に行って、私はこの職場が大好きだったことを思い出せた。
つらかったことの何倍も楽しいことがたくさんあった。
新卒から6年間私を大切に育ててくれた職場。
支援の仕事の楽しさややりがいを教えてくれた。
この職場で働けたから、今の自分がいる。
これからはきっと言える。
「私は(職場)で働いていました」って。
行けてよかった。
会えてよかった。
ありがとう。
できることを、一歩ずつ。
大丈夫だね。