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魔法の姿勢

 先日の自彊術(じきょうじゅつ)のとき、参加者のお一人が、
「背筋を伸ばすだけでも気持ちが調うわ。」
と言われました。そして周りのみんなも、うんうん!とうなずき合って姿勢を正しました。

 自彊術では、座り方・立ち方をとても大切にしています。きちんと座り、立つ姿勢をとった上で、31の動作を行います。しかしそれがなかなか難しいのです。背筋を伸ばして座っているつもりでも、先生の手で補正されると骨盤がぐっ!と立ち、自分の背骨はこんなに伸びるのか!?と驚きます。立って行う体操の動作の時は、つま先の角度に注意しながら重心を内側にかけます。すると下腹にぐっ!と力が入り安定します。

 そうやって下半身に重心が移動して背中がきれいなカーブを描きだすと、すっ!と肩の力が抜けるのです。先生曰く、このぐっ!ぐっ!すっ!が身につくと生きるのが楽になるそうです。現代人は肩で生きている人が多いと。確かに自分もそうなりがちなところが思い当たります。


日常の中の姿勢が大切

 仕事中はもちろん、料理や洗濯などの家事を行うときも、自彊術の基本の姿勢を意識すると不思議と疲れにくいことが多いです。駅の長い階段を荷物を持って上るときも楽でした。頭にのぼりがちな気を腹に落とすような、肩に集まる力を地面に下ろすような感覚になり、気持ちも不思議と落ち着きます。外を歩くときも腰で歩いているような感じがします。

 なんて偉そうなことを言っていますが、すぐに無意識に猫背になったり肩に力が入っていたり・・・。体で覚えるまでには継続が必要ですね!

 ちょっと姿勢を調えるだけでも、日常の印象はすぐに変わります。忙しく動かされる毎日から、能動的に自分主体で動く毎日へと。1日1日が積み重なると習慣になり、やがて人生になります。体を調え、心を調えて、毎日を慎重に、それでいて楽しく、自分らしく生活できたらいいですね!


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