スキルとか効率とかそういう類に疲れたので、私はエッセイを読みます。
転職活動を始めよう。
と思い立ってから、求人サイトや色々なWebセミナーを受けたりしていました。そうしているうちに、段々と心が疲れてくるんですね。自己分析、スキルアップ、将来の展望云々。
あぁ…もっと”どうでもいいこと”を考えたい。
今日とあるスクールのWebセミナーを受けました。1時間半のうち、30分が講座の説明で、残りの1時間はマンツーマンでの相談会。サポート的に考えると割と手厚いのだろうけど、正直なところどっと疲れが。
『無理な勧誘はしません』的な謳い文句って大体が嘘だと思っています。マンツーマンだと色々断りづらくないか(断ったけど)。金銭的な割引だって『今!この時間内に!』みたいなのでゴリ押しされました。比較検討したくて受けただけだったので、しんどいしんどい。
そんなこんなで、現実的な問題に疲弊した私は書店に足を向けました。最近発売された本がとても気になっていたことと、今の私を癒してくれそうな気がしたから。
それがこの本。
星野源さんの「いのちの車窓から 2」。
申し訳ないことに私、前回出版の1は最後まで読んでおりません。数ページだけ読んだかな。文庫で買ったんですが、単行本の方がいいですね。サイズが大きいだけでこんなにも読みやすいとは。
エッセイって心を落ち着かせてくれる気がします。考えなくてもいいけど頭の中に浮かんでしまうこととか、何となく気になっていたこととか。そういうことを考えてもいいんだよって思わせてくれる感じがして。
誰かの気付き、誰かの想い。スキルベースじゃなくて、ハウツーみたいな効率重視でもなくて、感情ベースで綴られていく『どうでもいいこと』。私はそういうのがとても好きです。
『どうでもいい』というと少し語弊があるかもしれませんが、私はそういう『考えなくてもいいけど考えてしまうこと』なんかを、頭の中でぐるぐるさせてしまうタイプです。答えはきっと多種多様で、一生正解なんてないようなこと。考えたって仕方ないよと一蹴されてしまうようなこと。
けれど、そういうことを考えておかないと、どうも居心地が悪いです。スキルとか効率とか夢とか、そういうことは空(くう)を掴むような感じがして、心も頭も疲弊してつまらなく感じてしまう。現実的なのかもしれないけれど、すごく向こ〜うの方を見ているような感じ?
エッセイを読んでいると、心を『今』に戻してくれる感じがします。
そういえば、noteを長いこと書いていて…と今日の相談会で話したら、「SEOライティングを学べば、noteの閲覧数が増えたり…」という返答をいただきました。(ちなみにSEOライティングとは以下のような技術です)
そうじゃねぇんだよなぁ…!!!と思いました。
(これは完全な愚痴です、すみません。)
ちなみに『どうでもいいこと』を考えてもいいんだよ、と教えてくれたのはこの本でした。
前にも一度ご紹介したことがあります。哲学という分野に初めて触れた本です。小難しいことは一切書いてありません。哲学とは何ぞやを説明しているわけでもないと私は思っています。
ぐるぐると考えることを、自分に許してもいいんだよ
そう語りかけてくれるような本です。おすすめです。
自分をアップデートさせることも大事だし、新しいチャレンジも大事。だけど自分の頭の中に浮かんだ泡のような『どうでもいいこと』を考える時間無くしたくないし、考えることをやめたくない。履歴書に書けることでも、誰かを大きく変えられることでもないけれど、自分が『今』に止まるために大切なことだと思うから。
『いのちの車窓から 2』の中で、私が気に入っているのは『伊丹十三賞』というタイトルが付けられたエッセイです。読んでいて心がきゅうっとなりました。是非読んでみてください。
今日はこの辺で。