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お茶でもどうぞ|2024-12-22日記
今朝はビュービューと音を立てて冷たい風が吹くなか、お茶のための湯を沸かす。
火と水を使う台所は寒い日も湯気と共に、あたたかい粒が舞う。
糠床を混ぜる。水分:糠=1:3ほど。ハンバーグのタネのようなテクスチャー。わたしはハンバーグを作ることがないけれど、母がハンバーグのタネを捏ねて拵えてくれたことを思い出した。
今は人参とセロリが漬かっている。わたしにとって人参、セロリは、定期的に「会いたい」と感じさせる"なにか"がある。
草木に染まったワンピースにヤクのセーター、首には龍の模様が施されたベージュのチーフを巻いた。
こんな寒い日なのに、コートを着るのが重くて煩わしいので、さらに白いアルパカのニットカーディガンを羽織る。ニット×ニット。
もこっふわっ。
お世話になっていたベジタリアンレストランのオーナーが夢に出てきた。夢でも快活な方だった。
今朝のお茶はみかんの皮を天日干しした陳皮、トゥルシー。お茶は陽の光が降り注ぐ自室で頂く。部屋を開けた瞬間、墨の香りが横に一線を引く。ライン。境界線。
一煎目は湯がぬるく、香りも味もぼんやりしている。ニ煎目は熱い湯を注いだけれど、まだ陳皮とトゥルシーが初対面でよそよそしい。三煎目には柑橘の爽やかさと元気さ、トゥルシーの香り豊かな果汁感が手を取り合い、クルクルと踊っているようだった。
「蜜柑の皮ってお茶にすると、おいしいんだね。花瓶に挿している木の枝は何だっけ?」
「これは確か…何だっけ…香りがベルガモットのような紅茶のような香りのする…何だっけ…」夫とお茶をすすりながらお喋りも弾む。
「あ!西の山で森の案内人に教えてもらった黒文字だ!」
そうだ、そうだった。内と外が呼応する。
今朝の一日一筆は「人」。
やや猫背気味の人。
今、目の前に在る硯、墨、筆、紙、空間…。
すべては、今、この瞬間にしかない。
そんな心持ちで感じたひと文字を歪んでも、擦れても、(もっと書けそうだな)と思っても、たった一枚に全てを注ぐ。
▼▼▼いつでも遊びに来てください▼▼▼
原点回帰、初心に還る為向かった先でパンクし、行き先に向かえるかどうか…。
これは宙に浮かぶものを、"無事たどり着く"と選ぶ。到着してください!
辺りを見渡すとなだらかな稜線が私たちを囲む。
フロントガラスに霙が降り落ちてきて、水遊びで水を掛け合って遊ぶ様な、空から誰かが面白がって雪を叩きつけてるような感触だなと思った。
ロードサービスの方が駆けつけてくれて早々に、ホッカイロを下さった。
テキパキと瞬く間にスペアタイヤに履き替えられ、パンクしたタイヤを袋に入れてトランクに積んで下さった。心遣いが身も心も沁みた。
「ほんとに、迅速に対応頂いて、助かりました!ありがとうございました!」と伝えると、「いえ、これがわたしの仕事です!」とロードサービスの方は山々の中でも遠くまで通る程のハキハキした声量ある声で応えた。
スーパーマンのようなピッタリした作業着姿に、『パーマン』のパーマン四号パーやんを想起させた。
この一件で、自分の根深い癖にきづき、それについてはこちらのエッセイに綴ろうと思う。▼▼▼
今日もますます、ごきげんな一日を〇
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