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美しいものを美しいと感じる私がいて。 時に美しさが悲しさになることを知った私は、当たり前のように心に浮かぶ「美しい」という心の有り様に、生きているという、実感と、そう、いのちというものを自分自身の中で確信する。 シオン
夢の続きを見るには覚醒しすぎてて。 夢のはじめから辿るなんて途方に暮れそうで。 目に映るもの、それだけで。 それだけで心透かされて満たされる、そんな心地よさを、こんなにも、こんなにも欲してるのに。 私はその先の、どこか、何かへと心の導線を延ばし、それをどこに繋げたらいいのかなんてこともわからずに、延ばし、もうその先端がどこへ向かってるのか、どこにあるのかもわからず。 そして焦燥感に襲われる。 そんな自分を「イタイナ」なんて思いながら、結局目の前に映る今日この景色に救わ
遠い昔にも見ただろう景色がゆっくりと目に映る。 きっと見たはずの花や空はどんなだったのか。 今。花弁の薄さを透かし見、蒸せかえるように立ち並んだ青い芽の中、今私は一人立つ。 美しい。 どこを見ても目映いばかり。 美しいと感じてしまった心に気づいてしまって、否定できない空の明るさやひらけた視界に気づいてしまって。 せめて目に写る景色が灰色に見えたなら。 立ち並ぶ花たちがただそこにある、というだけならば。 美しさが染み入ることがこんなにも愛しく、こんなにも苦しく。 ど